ココロセラピストが語る!『成功者は決断が早い』のは本当なのか?

チャンスはチャンスでもリスクを取るに値する価値があるほどのものかどうか。 そこが大きな分かれ道になります。

優柔不断は論外

優柔不断な人の事をフォローするときによくいう言葉があります。

「君は、きっと慎重なんだね……」
「あなたは、じっくり物事を考えてから決断するタイプなんだね……」

「キミは、のんびり屋さんなんだね……」

もちろん、そういう人もいます。
慎重なのは良い事です。
じっくり物事を考えるのも良い事です。
のんびり屋さんも、決して悪い事ではありません。

しかし、それらのフォローが当てはまらない人も多いです。
僕も以前は、はっきり言えば優柔不断でした。

口癖は「うーん……」です。
熟考しているような感じに見えなくもないですが、当時、何を考えていたのかを客観的に考えてみると、「うーん……」という発生をしただけで、実はそんなに深く考えていませんでした。

最初の数秒は何かを考えているのですが、残りの時間は考える事を放棄してボーっとしているだけだったという事が多かった気がします。様子を観察していたわけでもなく時間だけが経過していたのです。

たとえば学校に行こうとしているとします。
ちなみにこれは架空の話です。

運悪く寝坊してしまいました。
電車も既に行ってしまいました田舎に住んでいるので、次の電車はしばらく来ません。
遅刻決定です。

ここで「うーん……」となってしまっても何の良い事もありません。
ここで「寝坊をするなんて僕は最悪な人間だ!」とか自虐する必要はまったくありませんが、すべきことは確実にあるのです。

たとえば遅刻の旨を学校に連絡を入れる事も必要です。
そうしないと学校側は「あの人はどうして学校に来ないのだろう? 遅刻? 欠席? 事故?」と心配をかけて迷惑になってしまうのです。

次に遅刻は決定になってしまっても、それからどうするのかも大事です。開き直って休むのか。それなら欠席の連絡を入れなければなりません。遅刻が原因で休むなら言いわけも必要になって来ます。休まずに学校に行くとしても、最短で学校に辿りつかなければいけません。どんどん時間が過ぎてしまいます。ケータイで時刻表を調べるなり駅員さんに相談するなり、それとも電車以外の交通手段を考えるなりする必要があります。

「誰かが自発的に優しく手を差し伸べてくれて、頼まずとも助けてくれるだろう……」と思っているのだとしたら、もはや人としてどうかと思います。運を天に委ねるにはまだまだ早すぎる段階なのですから。

もしも、このケースの人が学校どころでは無い大きな問題を抱えていて、意識がすべてそちらに向いてしまっているというのならば、仕方ないと言えなくもありません。しかし本当にただ何も考えていないだけだとしたら大問題です。
一応、それなりに「どうしよう?」と考えていたとしても、結局何も決断をしなかったら同じ事です。

これは、慎重でもなければじっくり物事を考えて決断しているわけでもなく、のんびり屋でもなんでもないのです。
これは紛れもなく優柔不断です。

優柔不断は自分の人生の時間が勿体ないです。
自己実現など夢のまた夢です。
それに他人とのコミュニケーションが上手にとれていないのも問題ですし、場合によっては迷惑をかけてしまいます。

特殊な病気や障害がある方は少し違いますが、基本的に優柔不断は意識をすればだいぶ改善できるはずです。
優柔不断は信用を無くします。逆に言えば優柔不断じゃ無ければ信頼が得やすくなるのです。
人間社会を生き抜くのにいちばん大切なのは信頼です。
そう考えると、気付いた段階で脱優柔不断をした方が人生の質(QOL)が向上する事は言うまでもないでしょう。

心当たりのある方は、テキパキ行動するのが難しいとしても、まずは考えを放棄する事を止めて考える習慣をつけるように意識して下さい。そしていろいろ選択肢が思い浮かんだら決断する習慣を身につけて下さい。人生は選択と決断です。

 

成功者は決断が早い?

「成功者は決断が早い!」という有名(?)な言葉があります。自己啓発が好きな方は、おそらく耳にタコが出来るほど聞いた事があるのではないかと思います。そうではない方も、何処かで聞いた事があるのではないかと思います。

ただ、鵜呑みにする前に一度、考えて見て欲しいのです。結論から言えば、正しくもあり間違いでもあると言ってもさし触りないと思います。

確かに現代はスピードの時代です。何をするにもスピードを求められます。優柔不断では無いにしても、常に時間に追われ、それこそ秒刻みで考え、決断し、行動しなければならないような人もたくさんいると思います。しかし、だからと言って決断が早ければ必ずしも成功者になれるかというと、そういうわけではないのです。