ココロセラピストが語る!『言葉と話題と生活』とは?

本当に話したい事、聴いて欲しい事が明確なら、率直にそれを告げた方が良いと思うのです。

念のため補足します。『不安を煽るテクニック』には気をつけて下さい。悪い占い師や、悪いマーケッター、悪いカウンセラーやセラピスト等がよく使うテクニックです。人は不安になると思考力が落ちます。その心理を突いて、彼らは自分がまるで救世主であるかのように登場し、もっともらしい事を言います。そうすると、こちらは彼らを信頼できる人間、頼りになる人間だと思い込みます。そして言う事を聞くようになって行くのです。後は、高額セミナーに勧誘するなり、怪しいツボを売り付けるだけです。偽りの信頼関係が出来上がっているので、罠にハマってしまったらもう大変です。気がついたらリピーターにされていると言う事もありますので注意して下さい。

不況かどうかという話題も同様です。不況は事実でも生活に全く困っていない人も多いのです。そもそも、みんなが同じ給料で働いているわけではありません。不況だろうと何だろうと、私やあなたよりもたくさんの収入がある人たちだってたくさんいるのです。
よく考えてみて下さい。お金というのは、お金のあるところに流れて行く傾向があります。だから格差社会等と言う言葉が生まれるのです。格差があるということは、みんなが不況なのではなく、お金が集まる人のところには集まっているので、むしろ好景気なのです。

時々こんな人はいませんか。「お金が無い……」と言いながら、実は財布の中に多額のお金が入っていたというような人。まんまと相手の術中にハマって奢ってあげようものなら、自分が損をします。なにしろ本当は相手の方がお金を持っているのですから。「奢ってくれると言うから、奢って貰っただけ」という関係だと解釈されているのです。「あなたよりお金を持っていないと言った覚えはありません……」みたいな顔をされたら殺意も芽生えそうですが、そう言う人も稀にではありますが本当にいるので気をつけて下さい。

つまり、不況かどうか、お金をたくさん持っているかどうかはとても曖昧なのです。金額自体も重要ですが、お金を普段何に使っているかのバランスも大事なのです。
不況でも、実家の親がお米や野菜を好きなだけくれるなら食事に困る事はありません。食べ物が買えなくて困っていると言いながら、アニメグッズを買い漁るお金は確保してあるという人だっているのです。

つまり不況かどうかより生活の質が自分にとって満たされているかどうかの方が本当は重要なのです。

世の中が物騒かどうか、不況かどうかが気になる気持ちはわかります。しかし、自分と相手が必ずしも同じ解釈、同じ認識だとは決めつけてかからない方が良いです。

仮に共感できても「物騒だね、悲しいね……」「不況だね、辛いね……」という話を繰り返しても楽しくもなんともないのです。

仮に世間が物騒だとしたら、愚痴るのではなく、その原因と対策を話し合う方が建設的だと思います。

たとえば、泥棒が増えたと思うなら泥棒対策について話し合ってみるとか。自分自身で泥棒を捕まえられないにしても、対策をネットSNSに書いて投稿するなど、その気になればいくらでも貢献できるのです。

電車のマナーの悪いお客さんが増えたと思うなら、駅員さんに解決策を代わりに考えて提案してあげれば良いのです。対策が思い浮かばないなら浮かばないで「その件について一緒に考えたいのですが、どうですか?」という提案をするだけでも立派だと思います。

「物騒ねぇ……」という言葉の裏に「だから誰か何とかして……」みたいな他力本願の気持ちが見え隠れすると会話がつまらなくなるのです。

「不況ねぇ……」という言葉も同じです。GDPを改善したいのか、それとも自分の勤務先の売り上げを伸ばしたいのか、それとも自分の給料を減らされて辛いのか。本当に話したい事は何なのかが大事だと思います。それによって相手の返答も変わって来るからです。
そもそも自分がホワイト企業勤務で給料も良かったら、不況に怯えて不安になるでしょうか。正直なところ、「へぇ、そうなんだ……」程度の認識だと思うのです。
誰が困っていて、何をどうしたいのかが曖昧だといくら愚痴っても解決策には繋がらないのです。

222297607

 

言葉を変えて幸せになる!

僕は決してネガティヴな話題をするなと言っているわけではないのです。自分の感情を押し殺し続けると心身の健康を害してしまいます。
救いの無いような話でも、解決の糸口が見えない辛い話でも、聴いて欲しい時は誰だってあると思いますし、当然だと思います。

ただ、繰り返しになりますが最初から共感されるのが前提で「私たち不幸よね……」的アプローチな話の運び方は避けた方が良いと思うのです。

それよりも本当に話したい事、聴いて欲しい事が明確なら、率直にそれを告げた方が良いと思うのです。「愚痴りたいんだけど聴いてくれる?」と言えば、相手に話を続ける意思があるかどうかを決める決定権を与えられます。もう一歩進んで「○○の件で悩んでいるんだけど、一緒に対策を考えてくれないかな?」と言った方が話の流れがスムーズですし何倍も生産的です。

物騒かどうか、不況かどうか等もそうなのですが、自分自身ではなく本当に地域の人たちや世界の人の事が心配なら、それも具体的に言った方が良いです。「私たち、彼らのために何かできないかな?」って。

「世界は戦争ばかり。この世もいよいよ終わりだね……」なんて人と、友達になりたいと思いますか。嘘くさいキレイ事や、勘違いしたポジティヴシンキングの人も困りますが、ネガティヴな話題しかしない人は出来れば避けたいと思うと思うのです。

せっかく言葉という便利なモノがあるのですから、自分の想いや考えを、相手にきちんと伝わるように、その先に繋がるように意識して見る実はこのマインド・セットが大事なのではないかなと思うのです。

 

《ココロセラピストTATSUMI さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/writer/%E5%B1%B1%EF%A8%91%E9%81%94%E5%B7%B3/?c=6713