ココロセラピストが語る!『正しい自己表現』とは? —自己表現とクレーマー—

どんな未来に進めば、最良の結果を得られるか。それを意識していれば、言葉も立ち振る舞いも、習慣も変わって来ます。そして、それこそ素直な人間になれるのです。

周囲の人の共感して「よくぞ、言ってくれました!! 私も、さっきから、子供がギャーギャー泣いていて、迷惑していたけど、それを指摘する勇気なくて!!」と拍手喝さいされるでしょうか。

残念ながらそれは無いと思います。むしろ赤ちゃん、または母親相手に怒鳴りつけているその人の方がうるさいと思われると思います。

つまり、赤ちゃんの泣き声がうるさいという事よりも、空気を読まず、ただ思った事を感情のままに表現してしまったために、余計に場を乱してしまったのです。

結果的に、赤ちゃんは、その人を恐がり、余計に大きな声で泣くと思います。そうしたら、クレーマーも、他の人も、もっとうるさい思いをしなければならなくなってしまうのです。

そして、クレーマーが再び怒り出したら、それこそ、そちらの方が騒音になってしまうのです。そのクレーマーに誰かが注意しようものなら、もう収拾がつかなくなってしまいます。

 

クレーマーにならないためには?

ちなみに自己表現する際、クレーマーにならないためにはどうすれば良いのかと言うと、ちゃんとコツがあります。それは未来を意識できるかどうかです。その想いを結果的にどうしたいのかと言う事が大事なのです。

たとえば先ほどの例を思い出してみて下さい。赤ちゃんが泣いていてうるさい。これは事実かもしれません。ただ、それはそれなのです。

その先の未来にどうなって欲しいのか。そこを意識すると未来はかなり変わって来ます。「うるさい!」と思った事を、何も考えずに言うのは感情や言葉の垂れ流しなのです。知性の欠片もなにも無いのです。赤ちゃんを恐怖で黙らせても、親に謝罪されても幸せな未来には繋がらないのです。

では、赤ちゃんに笑顔になって貰いたい。そうしたら、電車の中が、幸せな気持ちでいっぱいになるかもしれない。そのように考えたらどうでしょうか。
そうしたら、赤ちゃんに微笑みかけてみようかなとか、あいさつしてみようかなとか、違った行動に繋がるかもしれません。

別に、そこまで思わなくたって良いのです。良い人であれとは言うつもりはありません。ただリスクを最小限に抑えた未来に進む選択肢だってあります。どうすれば良いか。自分が黙って席を立ち、他の車両に移動すれば良いのです。そうすれば、少なくとも赤ちゃんの泣き声からは解放されます。

今この瞬間の自分の感情、そして考え。これらの未来を、どういう方向に進めたいのか。これを考える習慣を身につけると、クレーマーにならなくて済むようになるかもしれません。

ムカついた。だからキレた。これの繰り返しでは、単なる知力の低い人です。自己表現は自己表現かもしれませんが「私は頭が悪い人間です」と言う表現になってしまっては意味が無いのです。

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次に本当に想いや考えを伝えたい相手は誰なのかを見極める事です。本来ならば、赤ちゃんが泣いていたって気にならない。でもイライラしてしまったその本当の原因が自分の家庭問題にあったとしたら。だったら、赤ちゃんを黙らせたところで根本的な解決にはならないのです。それどころか自分自身の問題を避けすぎているから、結果的にイライラを周囲に撒き散らして自分自身が実は加害者になってしまっているかもしれないのです。

たとえば、あるお店屋さん(会社)に不満があったとします。そこで、その怒りをバイトの店員にぶつけても意味は無いのです。バイトの言動に問題があって、それが根本的な問題ならそれで良いのですが、お店の運営方針に不満があったとしたら、バイトを捕まえてお店の方向性を熱く語っても、意味が無いのです。商品の品質が悪いとか、値段が高いとか、品ぞろえが悪いとか、そう言う事をバイトに言われても迷惑以外の何物でもないのです。彼らは時間給で雇われていて、言われた事を淡々とこなしているだけなのです。当然、何の権限も持っていません(※例外もあります)

このように、想いを伝える相手を見極められない人もクレーマーになってしまいます。場合によってはバイトが「なんか、クレーマーに絡まれたけど、私にはどうしようもないよ。なんだか、辛くなってきたから、辞めようかな……」という流れになってしまったら、可哀そう過ぎます。

どうしてもお店の運営方針等にモノ申したければ、どうやれば自分の想いを伝えられるかを考えた方が良いのです。しかも、お店を怒らせるのではなく、自分の正当性を強調するのではなく、どうしたら『WIN-WIN』、『HAPPY-HAPPY』になれるのかを考えた方が良いです。最悪の場合は、お店を支配しようと考えるのではなく、自分がその店を使わないという選択肢を取るという方法だってあるのです。

自分の想いや考えを伝える事は大事です。しかし、自分さえ良ければそれで良い。自分の正当性さえ伝われば他はどうなっても良いではダメなのです。どんな未来に進めば、最良の結果を得られるか。それを意識していれば、言葉も立ち振る舞いも、習慣も変わって来ます。そして、それこそ素直な人間になれるのです。

 

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