なんで? 私、幸せになりたいハズなのに……―ココロセラピストが語る!『幸せ恐怖症』とは? ―

恐がらないでください。あなたは幸せになって良いのです。 遠慮しないでください。あなたは幸せになって良いのです。

そもそも人として、イジメやサディスティックな行為は極力しない方が良いです。それでなくとも、人間社会と言うモノは有史以前よりずっと、イジメやハラスメントの歴史を繰り返して来ました。人間と言えども、動物なので弱肉強食が当たり前と言う考え方もありますが、だからと言って誰かを陥れるような事はしてはいけません。

『M』の人には残念かもしれませんが、出来る事なら、みんなが痛がったり、恐がったり、不安になったりしなくて済むような社会を目指した方が良いのではないかと言うのが僕の思いです。

 

幸せ恐怖症とは?

幸せ恐怖症とは、信じられないような言葉ではありますが、文字通り幸せが恐いのです。ただ、彼らは『M』ではありませんので、幸せを恐れる事を幸せと思っているわけではありません。本当は幸せになりたいのです。

幸せ恐怖症は、高所恐怖症のように自覚しづらいのがポイントです。高所恐怖症は高いところに行くたびに恐くなってしまうのでわかりやすいのですが、幸せ恐怖症は『幸せ』が具体性を帯びていないため、自覚しづらいのです。

高所恐怖症の人が高いところを無意識的に避けるように、幸せ恐怖症の場合は『幸せポイント』を無意識的に避けてしまいます。それは大問題です。何故なら本人は幸せを望んでいるハズなのに、わざわざ幸せから遠のいてしまうのですから。

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幸せ恐怖症ってたとえばどんなふうに困るの?

幸せ恐怖症の人は幸せを無自覚で避けてしまいます。ということはチャンスの女神が目の前にいても、自分から通り過ぎてしまうようなものです。

極端に言えば、自分からブラック会社に就職してしまうような感じです。求人を探している時に、条件の良さそうな、楽しそうな、その上、やりがいがありそうな会社を見つけても、なんとなくその会社を避けてしまうのです。そして、ブラック会社だけが目に留まって「まぁ、今の時代、良い会社なんて無いよな……。条件悪くても妥協するか……」と言う具合に、率先してエントリーしてしまうのです。

あるいは、良い求人に気づいても、「良い会社なんて、そもそもあるはずが無い。ホワイト企業なんて幻想だ。きっと裏があるに違いない。怪しい会社に違いないわ……」とか「どうせ私みたいなダメ人間が受けても、落ちるのが目に見えてるわ。履歴書を作成する手間や面接に行く準備が無駄になっちゃう……。面接官にも、鼻で笑われて終わるに違いない……そんな恥ずかしい思いはしたくない……」というネガティヴなイメージで頭の中は埋め尽くされてしまい自分から、チャンスを逃してしまうのです。

入社後に、サービス出勤、サービス残業が滅茶苦茶多くても、「これは私が無能で、先輩たちより劣っているから、無駄に時間がかかっているだけに違いない……」というふうに考えてしまったりもします。

せっかく良い会社に入れても潜在意識が幸せを恐れているので「理由は無いけど、やる気がしない……」とか、あり得ないような事を言いだして早々に退職してしまうというケースも実際にあります。
そうなるといくら転職しても、潜在意識的には辞めるのが前提になっているので就職活動そのものの意味が無いのです。でも本人はそれに気がつかないのです。

恋愛で言えば、イケメンのお金持ちにデートに誘われても、「これはきっと何かの冗談に違いない」と思い込んで辞退してしまったり「これは本当はデートじゃなくて、友達の某子ちゃんの情報を聞きだしたいだけかもしれない」とか「まさか恋愛商法!?」と思い込んでしまったりするのです。