なんで? 私、幸せになりたいハズなのに……―ココロセラピストが語る!『幸せ恐怖症』とは? ―

恐がらないでください。あなたは幸せになって良いのです。 遠慮しないでください。あなたは幸せになって良いのです。

幸せになりたい……

よく七夕の短冊などで「幸せになりたい」と書く人がいます。七夕に限らず欲しいモノを聞くと「幸せが欲しい」と言う方も多いです。僕も、過去を振り返って見ると、そのように答えていた時期がありました。みんな、幸せになりたいですよね。当然です。不幸になりたい人が100%いないとは言いませんが、かなりレアだと思います。

ちなみに「幸せになりたい」と思うのは悪い事ではありません。しかし裏を返せば「少なくとも今は幸せではない」という意味合いにもなってしまいます。僕たちの潜在意識はとても素直です。なので「あ、私、幸せじゃないんだ……」と潜在意識が認識してしまうと困った事になってしまいます。そこで、願いや欲しいモノを聞かれたら、具体的に答えられるように、日々意識してみて下さい。

 

それはそれで幸せかも?

不幸になりたがっているように見えるけれど、実は幸せをちゃんと望んでいる。他人から見て不幸に映っているだけで本人は幸せ……。
それは『M』です。

わかりやすくいうと「私をイジメて下さい……」「私を踏みつけて下さい……」「私に罵声を浴びせて下さい……」と言ったような人たちの事です。誤解の無いように言っておきますが、僕は必ずしもそれを変態というカテゴリーで括っているわけではありません。

どうして『M』という人たちが存在するのかは別の話として、人によって幸せのカタチは同一ではないと考えると、不思議なことではありません。

たとえば、学校や会社でシゴキがあったとします。客観的に見ると、とても辛そうです。でも、本人は逃げるでもなく、戦うでもありません。
「そんな環境にいて辛くないの?」と聞くと「そうなんです!」という答えではなく「うーん……」と言う、実に曖昧な返答が返って来る事があります。
「あれ?……辛いというより……楽しいような……? あれあれ……?」と我に返ると、自分が辛いと言う自覚が無い人も、よく観察するといるようです。

そもそも『S』とか『M』とか、必ずしも自覚しているわけではありませんものね。
とにかく、誰かにどう思われるかは別として、自分はそれを嬉しいとか、楽しいとか、プラスの感情だという方もいらっしゃるのです。
要するに幸せなのです。

だからシゴキがあっても学校や会社を休みませんし、それ以前にそれを休む理由とは思っていません。だから結果的に皆勤賞を貰ったりしていると言う事も現実にはあるわけです。

露骨に「あんなヤツ、もう来ないで欲しい……」とみんなに言われても、「辞めないで残っているのも嫌がらせ……」とかなんとか言いながら笑顔で在籍を続けたりする人もいます。もしも『M』ではなく逃げるという選択肢を取るタイプなら「現状は最悪だ。でも、このままじゃ終われない。環境を変えてやるわ!」と、知恵を絞ったり勇気を絞ったりして改善を前提に行動する人も多いです。しかし『M』の人は、言っている事と本心は違っていたりする場合もあります。本当は自分が残り続けることで自分を迫害しようとしている人を困らせて仕返しがしたいのではありません。心から状況を改善したいわけでもありません。だから、実際は改善意思など微塵も持っていないのです。

「自分が変われば相手が変わる。相手が変われば環境が変わる……」という発想は持ち合わせていないのです。仮に自分に100%シゴキやイジメの原因があったとしても、本当は改善したくないのです。
それが良いのか悪いのかは僕にはわかりません。ただ、ごく稀にそういう幸せの感じ方の人もいても不思議ではないと言うお話です。

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『M』じゃない人を『M』と勘違いしないで!

ただ、私たちは気をつけなければならない事があります。その手の人たちは本当に『M』なのかどうかを見極めようとする意識を持つ事です。

「この人は、きっと『M』に違いない!」と、自分の勝手な独断と偏見で決めつけてしまう人が時々います。これは極めて危険です。相手が喜んでいると勘違いしてイジメをしたらとんでもない結果を導き出してしまう危険性があります。