ココロセラピストが語る!『スネ夫的ナルシスト』とは?

僕たちが時々使う、「●●さんって、ナルだよねー……」というのは学術用語と必ずしも同じ意味合いではありません。なので、スネ夫はナルシストですが、人格障害ではありません。

スネ夫

時々見かけるナルシスト。通称「ナルちゃん(orナル男)」。自分が好き過ぎてどうしようもない人たち、自己陶酔した人たちの総称。どちらかと言うとあまり良いイメージは持たれていないかもしれません。

実在の人物を例に出すと一歩間違えば差別になる危険性があるので、架空の人物を。『ドラえもん』に出て来る『骨川スネ夫』がイメージしやすいかもしれません。自分の顔を鏡で見て、うっとりしている場面を記憶している人も多いのではないでしょうか。

スネ夫の場合、実際はそれほどイケメンではない(という設定だと思う)のですが、周囲にどう思われているかを深く考えている様子は無さそうです。自分で自分を美しいと思って喜んでいます。

一方、本当にイケメンの出来杉くんは、スネ夫と違って自分の顔を鏡で見てニヤニヤしたりはしません。おそらく周囲の人たちにはモテていると思いますが、それを気にした様子も特に無さそうです。

つまり、実際に自分がイケメンかどうかは関係無いのです。スネ夫を見ていればわかる通り、自分で自分をどう思うかが大事なのです。

そう考えると、ナルシストが必ずしも悪いイメージなのかというと、そうではないと言えるかもしれません。

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ギリシャ神話

ナルシストの神話と言えば、ギリシャ神話です。このエピソードの主人公はナルキッソス。そうです。名前から想像できると思いますが、ナルシストの語源です。彼の場合はスネ夫と違って本当にイケメンのようです。そして当然の如くモテモテだったそうです。

ちなみに昔話だからか、神話だからか、詳しい事はわからないのですが、この世界では同性愛も悪くは思われていないようです。なので、ナルキッソスは男性にもモテモテでした。アメイニアスという男性は恋敗れて自殺してしまったほどです。

「あれ? ナルキッソスって、たしか泉に映った自分の姿に見とれて落ちて死んでしまったんじゃなかったっけ?」と思ったかもしれません。その通りなのですが、それはラストの話で、中盤までは自分の姿をあまり認識していなかったようです。恋愛に興味が無かったのかは謎ですが、エコーという女性もフってしまいました。そんな経緯であれこれあってナルキッソスは呪い(水たまりに映った自分に惚れる?)をかけられてしまったのです。モテすぎるのも困り物と言ったところでしょうか。そのような経緯で泉に誘導されて、みなさんが良く知るあのエピソード(「俺、なんて美しいんだ!」の話)になって終わるのです。

神話なので謎めいた箇所が多々ありますが、初めからナルキッソスがナルシストだったかどうかはよくわからない気もします。色々な事がありすぎて、そういうキャラクターになってしまった可能性もありえます。どちらにしても気の毒です、ナルキッソス。