猛暑日が続きますが、夏ならではの果物を食べて夏ばてを乗り切りましょう。
その果物とは、夏の代名詞的な存在といえる「スイカ」。
【江戸時代から食べられていたスイカ】
スイカがいつ、日本に伝わったのかは定かではありません。
「300~400年前」ぐらいではないかといわれていますが、最近博物館で公開されて話題となった、「900年」以上前に描かれた『鳥獣戯画』という絵巻物に、スイカそっくりの果物が描かれていることから、その時代にはすでに伝来していたのではないかとも言われています。
一般的に食べられるようになったのは、江戸時代頃であり、中身が真っ赤なことから、血を連想して縁起が悪いということで、武士などは手を出さなかったのですが、そういった縁起を気にしない町民が食べ始めたことがきっかけのようです。
【スイカは夏ばてを予防する栄養素の宝庫】
当時のスイカはあまり甘いものではなく、どちらかといえば、瓜などと同じように水分補給がメインだったようですが、スイカは「水分が豊富」なことはもちろんですが、それと同時に「利尿作用」もありますので、不必要な水分を適度に体外に排出することができます。
また、水分だけでなく「ビタミンB1、B2、C」、さらに「各種ミネラル」も含んでいるために、ある意味ではこれだけで夏ばて対策になる優れた食品なのです。
【次々と明らかになるスイカの栄養素】
また、ここ数年でスイカにまつわる様々な研究成果が発表されています。
2012年にスイカには「心臓血管の健康状態を改善し、高血圧症を緩和する」という「血流改善作用」があることがわかっていますし、2013年には、スイカには「リコピン」が多く含まれており、その抗酸化作用によって「前立腺癌の予防や治療に有効」だとされています。
さらに女性に嬉しい美肌効果をもたらしてくれる、他の果物にはあまり含まれていない「シトルリン」という成分が含まれています。
こちらは、抗酸化作用やコラーゲンの分解を抑えてくれますので、前述の血流改善効果などとあわせると、体のむくみをとり、血色を良くし、お肌のつやをさらにアップさせてくれるということになります。
【ヘルシー食材としてアメリカで人気】
日本では300年ほど前から食べられており、エジプトではさらに古くから食べられていたというスイカですが、こういったことから、近年ではヘルシーな食材として、アメリカでは「スイカの消費量が日本を上回るほど人気」になっているのだそうです。
【スイカの栄養素を効率的に取り入れる為のレシピ】
そんなスイカから栄養素を効率的に取り入れるためには、赤い果肉の部分だけでなく、「皮の部分を食べる」ことがポイントです。
また、スイカの栄養成分であるリコピンなどは、「油と共にとる」ことで、体内に吸収されやすくなりますので、このあたりを踏まえて、手軽に出来る皮のレシピを紹介しましょう。
<用意するもの>
・スイカの皮(ちょっと果肉も残しましょう)
・塩
・マヨネーズ
・胡椒 もしくは 醤油
用意ができたら皮を果肉を流さないように洗ってから、薄く切っていきます。厚さはキュウリの浅漬けよりもちょっと薄めぐらいを目安にしてください。
切ったならば、塩を適量振ってもみほぐして皮を柔らかくしていきます。
ある程度柔らかくなったら、水洗いしてから手で絞って、最後にマヨネーズでしっかりとあえます。
最後に、胡椒や醤油で隠し味をつければ完成です。
前述のポイントは全て満たしていますし、さらに家に普段からある材料だけで手軽につくることができますので、夏ばて対策と、日差しにやられやすい夏のお肌をケアするために、是非作ってみて下さいね。
Summer heat measures in watermelon.
Recipes that incorporate nutrition of watermelon.