秋冬は落ち込んで当たり前?―わたもりのホリスティック医療ガイド

秋は神々が気まぐれに絵筆で色を塗り替えるように一晩で木々の色も変わります。 紅葉を見るにも柔らかく愛しむような暖かな日の光の下で見るのが、心にも健康にも良いようです。

この季節、ご相談の中でよく耳にするのが、
「夏が終わる頃からなんとなく、やる気が出ないと言うか、元気が出ないし、落ち込みがちで……」
というもの。

そこで私が
「それ、正常ですよ」
と、言うと、大抵の方が驚かれます。

これ、どうしてかわかりますか?

ホリスティック健康相談は様々な医療ケアの視点から人間を分析します。
今回は医療方法として有名な割に「不思議」「難しい」イメージのある、東洋医学の考え方をお伝えしようと思います。

 

東洋医学の基本の一つ「天人合一(or天人相応)」

わたもり個人HP「ホリスティック医療情報 私の中の森」東洋医学ガイドページより、天人合一とは以下のように言われています。

「自然界はそれぞれが違う機能を持った個別のものです。ですが、どれ一つとっても孤立しているものはなく繋がりあっています。
それと同じように、人間の各器官も違う機能を持ちながらつながりあっていると考えます。
そこから人は自然界(宇宙)と同じ統一体と考えるようになったそうです。
東洋医学では人と自然界(宇宙)の間には密接な関係があり、人間は季節など自然の変化に影響を受け、それぞれの時期にあった治療などをする必要があると考えます」

この考え方から行くと、上記の意味はすぐに解りますよね。
自然界が夏の盛りを過ぎて休息の季節へ向かうから、自然界の一部である人間も休息へ向かうのです。

それは自然界から離れすぎて「不自然」になってしまった現代人には不都合に感じるでしょう。
でも、この季節に落ち込む、やる気が出ないと言う事は、私たちが本来は自然に寄り添う者であると言う証なのです。

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5人に1人存在すると言われる「生まれつき過敏なHSPと言う体質」の方は、顕著に自然界の影響を受けやすいでしょう。

季節だけではなく、月の満ち欠けや日蝕・月蝕、低気圧、温度、湿度などの影響を受けて当たり前で、それは異常なことではないのです。
その度に大騒ぎして「病気だ」なんて思う必要はないようですよ。

先人達はその時ごとに必要な生活の仕方を心得ていましたが、それも表面的に便利になった現代では忘れられがちです。

現代人は自然の一部であることを忘れ、それに逆らい、自然の変化は「幸運」「ご利益」をもたらす都合の良いものだと勘違いしていらっしゃる方もいるようです。

新月・満月の時はどのブログなどを見ても、「幸運」「運気UP」「願い事」「引き寄せ」などの言葉があふれていますね。
それを信じるのを悪いと言う気はありませんが、Terraでは健康も幸せも何かがもたらすものではなく、自分で選ぶものだと考えています。