自分で創る『おまけの人生』(その2) 『たましい』と『こころ』の宝物が『からだ』を動かす!

私たちはどんな状態でも、どんな事があっても、何処に居ても、死ぬ間際まで生きなければいけません。

病気には、必ず原因があります。

そしてそれらの多くは「こころ」の負荷に由来するのだと思われます。

単純に考えれば「そういった原因を見つけて取り除けば病気は治る」と思えるのですが、現実にはそれ程簡単では無く、こころは複雑に様々な事柄を思い浮かべてしまい、引きずってしまうのです。

今生きている俗世で関わっている人達や、生まれ育った環境や家族など、私たちは本当に沢山のしがらみを持っていて、病気の原因やこころのストレスを見つめ難くしてしまうのです。

そんな時僕は、原因を見つけるよりも、本人あるいは家族の方の未来の姿を話してもらいます。

病気で余命宣告をされた方に、こんな質問をした事があります。
「あなたの死ぬまでの時間が延びるとするなら、
その時間にあなたは何をしますか?
それはあなたの『おまけの人生』です。
あなたは、その時間を何に使いますか?」

あるいは、切迫流産の危険があると言われた妊婦さんには、
「お腹の中の子どもが生まれた時に、そして大きく育った時に、
あなたはこの子と何をしたいですか? どんな時間を一緒に過ごしたいですか?」

僕はそんなふうに、彼らの未来の姿、「誰と関わって、どんな様子でいるのか?」
という具体的な姿を話してもらいます。

何故なら、彼らの話が具体的であればある程、それは現実味を帯びて、「生きなければいけない理由」となっていくからなのです。

お話する内容が本当に大切で、「絶対に守らなければならないもの」になった時に初めて、『原因やこだわっていた事柄が、どうでも良くなって落ちていく』のです。
それまで持っていたプライドやこだわりが、とっても小さく見えてきて、どうでも良いと思えてくるのです。

 

僕がその「おまけの人生」の質問を聞く時、ほとんどの人は一瞬考えます。

そして思いが言葉にならなくて何も言えなかったり、自信が無いような、かすれるような声でボソッと何かを言ったりします。
「もう死ぬしかない」と思っている人なら、違う未来の姿は急に思いつかないのかも知れません。

ある時、病気で余命宣告をされた方に「おまけの人生」の質問をしました。
「病気が治るとは言いません。でもあと三年、いや一年でも長く生きられるとしたら、
あなたはそのおまけの人生で何をしたいですか?」

その方は言葉を詰まらせました。
きっと「自分が生きる意味、何のために生きるのか?」を本気で考えたのだと思います。
数分の時間が過ぎ、彼はかすれたような、それでも力が入った声で言いました。
「もう一度、釜に火を入れたい。陶磁器を造りたい」

彼は陶器を造る職人だったのです。
彼にとってその事が本当に大切なのだと、それが自分が生きてきた証なのだと、その時に真剣に自覚したのだと思います。
「どうせおまけの人生なら、何が何でも大切な事をしたい」と思えたのかも知れません。
それから彼は、本当に釜に火を入れるまで、頑張って陶磁器を造りを再開したのです。

悩みを抱えている人、病気を抱えている人、人生の何かを変えたいと思っている人、色々な人がいますが、僕は来てくださる方々みんなに同じ事「生きる」という事を伝えたいのです。

当然の事ながら「生きている間は、生きる」という事から逃れられません。
私たちはどんな状態でも、どんな事があっても、何処に居ても、死ぬ間際まで生きなければいけません。
そして誰もが「自分が『生きていた証』を残したい」と思っているのです。
人生の目的を捜そうとするのです。
『産まれて来た理由』を知りたいと思うのです。

人間として産まれて生きるという事は、時に苦しく、逃げてしまいたいと思う時もあるかも知れません。
それでも、どんな時でも、何があっても、「生きるという事は素晴らしい」と感じられるように、静かな場所で目を瞑って自分自身に向き合う「メディテーション」を勧めています。

そうして「たましいがしたい事、こころの幸せ」が感じられて「自分の人生で何が大切なのか?」を知って、前向きに生きられるようになると、『こころ』のわだかまりが取り除かれて、気の流れを阻害するものが落とされていくのです。
そして前に進まないようにブレーキをかけていた『からだ』も前向きに動くようになっていくのです。

(文: 上田サトシ)

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