KUSAKA SAVIOUR 新訳~日本神話~PART 9 さよならセリナ 前編

みなさんこんにちわ! ともくんです! ついに先日から始まりました!  トリニティ連載の新しいシリーズ 古事記や日本書紀などの日本神話のさまざまな謎や真相多くの知識を得てゆけるフィクション小説 「KUSAKA SAVIOUR 新訳 ~日本神話~」第9話をお送りしたいと思います。 さまざまな古代の神話の物語が現代によみがえる…… (注※物語はフィクションです。登場する人物 場所は一部の場所を除き実在のそれとは一切関係ございません。 物語としてデフォルメし対応させてわかりやすく描いてあるので続きを期待していてね♪)

「…………ということを今考えておったな? ムフフ」
とセリナに的中させられ、のけぞってしまう。
「大丈夫。私はあんたを守ってるから。悪いことしないわよ。」と抱き着いて、不思議な二人だけの隔絶された世界で
セリナとテルヒコはもたれあった。ふたりだけ、ほんとうにずっとふたりだけじゃよ……にどとはなれないの……永遠に離れないの
そう言い聞かせられながら、頭を何度もな出られ、テルヒコはセリナの腕の中で寝た。
テルヒコも全くのうぶな少年そのものなため、セリナの抱擁に飼われた子犬のようになり、明らかに年下の彼女に反抗しなかった。
永遠に一緒にいていいの。

『これも日下部一族の霊異…………』

日下部の先祖である佐用姫は佐賀県の女性。自分の夫にそっくりの蛇神に池に引き込まれた伝説がある。

そして浦島太郎も日下部一族の先祖。かれも竜宮の姫と永遠に竜宮城で暮らそうと誘われるも、それを最後に断り老人になってしまう。

日下部テルヒコも、そんな異様な感覚に引き込まれようとしていたのだった。

永遠に停止された時間の中で、立った二人だけのエデンの園に引き込まれてゆく。
彼女は自分の知る一般常識ではわからない土地の風習や生活習慣、習わしのことなど、妙に古い時代のことに詳しかった。
朝も昼もなく、もう飽きるまで、飽きてからも人目を気にせず彼女の話を聞いた。
セリナと照彦はただそれだけの友人のような関係だった。
恋愛ということにはならなかったが、なりそうな、だがならない。母のような子のような、友達のような
そういうつかづ離れずの距離感だった。セリナが接近してもテルヒコがたじたじになり赤面しどうすることもできないのである。
ただされるがまま。セリナの言いなりとなり、しつけられ添い寝する。真っ赤になりながらボトムズという漫画の
降着状態のようになりながら照彦は体育すわりでセリナに撫でられながら抱きしめられた。
母親が子供を抱くように、セリナに愛された。だが照彦はこの人なんでこんなことをするのだろう。
という気持ちでいっぱいだった。と同時に安心があった。しかし照彦の耐性のなさは折り紙付きである。
こんなにちかくにこられて、どうもない、どうもできない。たまに金縛りみたいに体が動かない。
なにかされているのではないだろうか? そうおもうことがあった。
自分を枕のように扱うが、それ以上のなんともない彼女は、僕を安眠グッズのように思っているのか。
ジャパネットヤカタで照彦の安売りはしていない…………と照彦は自己門問の形式を幾重に繰り広げた。
おっほっぺたが……うっわ、寝息がうるさって、ねるのか、神様なのに?
「寝ぬよ。なんとなくこうしたいだけじゃ」……いいのか?

女性を知らなかったテルヒコはセリナなしでは生きられなさそうな自分にある種の潜在的恐怖を覚えた。
「もしかして僕、二度とこの場所から出られなくなるのでは……」そうおもうと、足がすくんだが、セリナの笑顔がそれを打ち消した。
なんとか生活をやりくりしながら生きていった。その間さまざまな修行場とかおおくの霊たちがいる土地に連れていかれ
その場所で龍神や木の精霊の育つ状況を勉強させられ見せられた。
相手は神様だから、寝食必要がない。かつ彼女が一緒にいると不思議なことにテルヒコはつかれなかったし腹もあまり減らない。
たぶん食べなくても死なないのでは? というようなふしぎな現象に襲われた。
夜になると、星を見ながら激しくセリナの要求にこたえなければいけなかった。
要求というのは、セリナが蒼い蛇になり水浴びをするのを手伝うこと。
奥に不動明王の祠があり、そこで火をつけ池に入るセリナと時間を過ごしながら本を読んだり食事した。
ずっとずっと、ずっといっしょ……。

 

——後編へ続く——

 

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