KUSAKA SAVIOUR 新訳~日本神話~PART 5 旅立ち 前編

みなさんこんにちわ! ともくんです! ついに先日から始まりました!  トリニティ連載の新しいシリーズ 古事記や日本書紀などの日本神話のさまざまな謎や真相多くの知識を得てゆけるフィクション小説 「KUSAKA SAVIOUR 新訳 ~日本神話~」第5話をお送りしたいと思います。 さまざまな古代の神話の物語が現代によみがえる…… (注※物語はフィクションです。登場する人物 場所は一部の場所を除き実在のそれとは一切関係ございません。 物語としてデフォルメし対応させてわかりやすく描いてあるので続きを期待していてね♪)

日本神話の隠された事実を学べる連載小説!

~あらすじ~

昭和東京オリンピックの日、主人公ちい子は川のほとりの神社で謎の青い瞳の少女に出会う。
ちぃこの息子テルヒコが生まれ、学生時代より謎の夢に導かれるようになってゆく。

霊力が目覚め、水の女神と出会った照彦の少年時代。
そんななか不思議な夢にいざなわれ、照彦はあの世とこの世をめぐる冒険の旅へと出た。

※原作 ともくん 小説のキャラクターデザイン※作画  トム/白ノ希望/あらら

 

KUSAKA SAVIOUR 5話 旅立ち 前編

旅立ち

消えたっていうのは、
僕を16歳のころいじめた、あいつらと町で出会ったからだった。
「はっはっは! まだこいつなんにもかわってねえ! びびってるし」
そいつらが急に僕を捕まえ、全身を脱がせようとする
10人くらいでつかまえて、野山につれていかれた……。
めがさめると、僕は十字架のような鉄骨に括りつけられていた。
ぱちぱちぱちぱち……灯油をまかれ、炎で燃やされている靴。
「うわあ‼︎」
朝起きると、そんなとんでもない夢を見ていたことに気づく
だが、これは……夢? なんだかよくわからない。すると
前からエプロンをかけた人のよさそうな福福としたおばちゃんが
笑顔で迫ってきた。
「あんた、大丈夫? みんないろいろいうけれど、あんたのこと心配してんのよ」
気のよさそうなおばさんである。
「あんたを迎えに来たのよ。みんなこれからあんたにおしえていこうとおもった人々がいるから、ついてきなさい」
彼女のことはなんだかよく知っている気がした。
それもそのはずである。「私はあんたの先祖だからよ」
だがそれはその時はわからなくて、かなりあとのこと周囲に教えてもらって知ることになる。

初めて見る景色になにがなんだかわからなかった。
僕が来ている世界が、あちらの世界だったなんてことも知らずに……
起きると、先祖たちがたくさんいる世界に来させられた。
そこに座れと言われる。黒い中折れハットをかぶった老紳士がこちらにやってくる
「おお照彦か。よくきた。お前のことは私がすべて見守ってきたからなあ……」
この人はだれだろう? 知っているような知らないような。
ダンディなおじさんが僕の人生のすべてを知っているという。
「君はこれまでの人生で多くの悩みや苦しみ、地獄のようなことを経験してきた、だがそれも意味があったのだ。」
「君は近い将来か遠い未来のいつの時代かに、ある人とともにやらねばならんことがある。そのときに備えてもう一度生まれ変わらなければいけない。」
「すべての苦悩は捨てて 我々の仲間になれ
本当の自分自身 もういちど新しい自分に生まれ変わりなさい」
そんなことを言われても僕には理解できない
「なにいってんですか! そんなこといわれても僕には何もできませんよ! というかあなたたちはなんなんですか」
と反論したつかの間
ちょっとそこら辺を散策してみたらどうだ?
と杖で背中をポーンと突かれてしまったのである。
わ~~~~~~~~~~!
僕はびっくりしてみんながいる雲の上の宮殿から落っこちて
一人空から下の世界に落ちて行ってしまったのである。
上のほうでは ちょっとやりすぎじゃないすかねえとか いや、あいつは若いからどうにか帰還してくるさ
とか安穏とした会話が聞こえてきた
いったいどうなってるんだろう……と僕はわからなかった。
ただ、彼らと話していると妙な安心感があったのは覚えている、知り合いかな?
もっと前から知っている。だが、それがよくわからないのである。

下界に下ると、そこは普通に屋台やコンビニ、老若男女がいる世界。
屋台には、幽界と書いてある。「幽界へ誘拐」…………洒落が空にこだました。
「そ、そんなことをいうんかい、おじさん……」
そこで僕はまごついていると
「あなたもここは初めてなんですか?」と立派な身なりの男に呼びかけられた。
「ああ、はい! お兄さん もですか?」「そうなんですよ~! ここ携帯はつながらないし、というか砂のように消えちゃうし」
「嫁さんのこと怖いなあと思っていたら、女の魔物が追っかけてきて、立ち向かおうとしたら消えてきちゃって。どうなってんでしょうか」
バーチャルシミュレーターの被験者にでも選ばれた? そう思ってしまって
わからなかった。人類が滅びた未来に飛ばされてきた? いや、人類はいるいるいる。
いるけど、みんな普通に自分の置かれた状況を呑み込めていない。
僕は理解しようと努めるが、気が動転してしまって。
というかあいつらはどこいったんだよ! みんな俺に何をしたんだ!
とおもっていると、テレビ画面のようなものが開く。
さっきのおじいさんの声がする。
「お~い照彦! いいか、今日から儂がお前の相方だぞ! というか昔からそうだがお前が知らんかっただけだ!」
「儂はお前のお父さんのようなもんだからな! とにかくこちらの世界の勉強ができていない赤ちゃん研修生だからこのレシーバーを持っておけ!」

 

――後編へ続く――

 

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