「にひひ」と声が聞こえ、ひっくり返りそうになりリモコンで頭を打ったのである。
「んひー」というなにかを食っている音とともに、あの蛇が部屋の中に入ってきていた。なんじゃあいつは。
いたずらされているのか? よくわからない。
そもそもあの女の子(画廊で仲良くなった コ)すごく優しいいい子だったのに、あの蛇が出てきてから
あの子が僕に似合わない? どうしてそんなことがわかるんだよ? すごくいい子だったじゃないか?
なぜ僕のそんなところまで忠告されにゃならんのだ。
とかんがえていたら、頭の上にお茶の缶が落っこちてきた。
(おばか!)とエア音声がこだました。気がした。たぶん
気のせいだと思うが、誰もいないし
だがリアルに……
夢で立花神社のお札の裏側に、蒼い竜がいて、女の子が正座しているというものがあった。
その子の膝枕で寝ていた。
ああ快適。ああありがとう…………。
ってだれだきみはああああああああああああああ!!!!!
「神さまです☆」
ぇええええええええぇぃぇええええええええええ⁉︎
困った顔のマスオサンとぼくが意識の中でフェーズし融合した。
「だれかいわねばわからぬかぁあ?」
わからねーよ!
立花神社はバリバリの征服側の天孫族をまつる。だがこの時照彦は気づいていなかった。
その神社の彼の気づかない真横には、その神社が一つ正式に看板に書いていない神様の祠が
しっかりと石碑となり根付いてあったことを…………。
それは「水波女神」井戸はもとより、その神社の 土地の根本的な神霊であった。
つまるところ、街をつかさどる水源の起点である。
照彦は、神社で神様の名前なんてどーでもイーや! と罰当たり極まりないことを思いながら、アヘアへと祈って
その祠の女神に「そうかよしよし」と返され続けていたのである。
その水源はネットワークとなり、照彦の自宅の真横を流れる小丸川
おまる川の竜女として人々の前に姿を現す伝説となっている。
照彦は幼いころ、小丸川を便所川なのかと本気で信じ切っていた。
しかしその便所川に竜女はいた。照彦の中学時代も、ずっと見ていた。
病気中も、である。修行中はなおのこと。
ある種の怪異である。そして彼も今更気づくとは。
なんか知らず知らずのうちの友人? との未知との遭遇である
そんな実情に照彦はその後もとうとう気づくことはなかった。
だが、照彦は自分が祭ってる神のことも勉強しなかった。
その神は、あまりに普遍的に全国すべての信仰地でかつては祀られ、日本の唯一絶対神とされた。
その土地でも、中心的な存在であり、神の名前が残っていなければいけなかった。
お札がなければいけなかった。
しかし、歴史は彼女を消したのである。照彦も社会から消えた。
消された両者が、地獄の底で、草原で、一緒に弁当を食する師弟の関係になったのは、そのまた後の話であった。
何とも不思議な関係である。
その後……である。
事件が起こった。
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