鍼灸師が答えます〜本当は怖いX脚
〜O脚には悩んでも、X脚はあまり気にならない?

ヒントは、電車の中にありました。
鍼灸師が答えます〜本当は怖いX脚<br>〜O脚には悩んでも、X脚はあまり気にならない?

O脚とX脚は全く相反する現象で、脚の筋力低下によって起こると説明されていることがあります。
私も駆け出しの頃は、O脚やX脚は脚の筋力のアンバランスによるものだと思っていました。

しかし、そういった視点で治療しても、結果はあまり芳しくありませんでした。

ある時、その解決のきっかけとなる出来事がありました。
以前O脚で治療にいらした女性が、数年ぶりに来院された時にはX脚になっていたのです。
ご本人はX脚である自覚があまりないようでした。

 

女性はO脚には悩んでも、X脚はあまり気にならないのでしょうか?

「O脚からX脚になったのはなぜなんだろう?」
「O脚とX脚は別物ではないのか?」

いろいろ調べてみましたが、当時O脚とX脚の相関性については何も見つけることができませんでした。

ヒントは、電車の中にありました。

17〜18年位前のことです。
私の向かいの席に、若い女性が座っていました。
スカートをはいていましたから、当然脚はしっかりと閉じて。

私は途中で眠ってしまったのですが、目が覚めて前の女性をふと見ると、膝はくっついているのに両足首の間は先程よりも広がっていたのです。

これって、X脚じゃないか⁉︎
余程変わった体の使い方をしない限り、今までどこも悪くなかった人がいきなりX脚になることはまずありません。
O脚の男性はたくさんいますが、X脚の男性はほとんどいません。
私が診た範囲では、O脚からX脚に移行したケースは女性だけでした。

(T1)

O脚の方は、脚を開いて投げ出すように座るのが楽な場合が多いようです。
しかし、女性の場合それではお行儀が悪いので、脚を閉じて体を無理に真っすぐに立てようとします。
脚を閉じるために主に使われるのは、内転筋群という内腿の筋肉です。

いつも脚を無理に閉じていると、内転筋群が疲れて脚を閉じていられなくなります。
すると、内腿の筋肉を少しでも休ませようと、股関節の奥の筋肉を使って両足首の間を広げ、脚を内旋させる(内側に捻る)状態になるのです。

さらに疲れてくると、初めは平行だった足先をハの字にして力を入れ続けます。
それも辛くなると、今度は脛やふくらはぎの筋肉を使って足首の間が狭くならないようにするわけです。
すると、脛の筋肉が無理やり引き伸ばされるため、脛が異常に硬くなるようです。

膝だけくっつけておけばスカートの中は見えませんから、目的は達成されます。
しかし、それを繰り返しているうちに、最初から膝だけつけて両足首の間を開けるような座り方をするようになり、脚がX脚の状態で固定されてしまうのではないでしょうか。

(T2)

 

脚を内旋させる筋肉は、主に股関節の奥にある筋肉、中殿筋と小殿筋です。

X脚の方は、股関節が痛い、脚が冷える、座骨神経痛が辛い、といった症状を訴えられます。
原因は、中殿筋と小殿筋が悪くなっているからだと思います。

また、X脚の状態が長くなると、股関節の周りだけでなく、恥骨の周りの不快感を訴える方がいらっしゃいます。
脚だけで膝をくっつけていられなくなると、次に下腹部に力を入れてなんとかその状態を維持しようとするからではないでしょうか。
腹筋は恥骨に付いていますので、下腹部に力を入れ続ければその辺りが悪くなってしまうのです。

(T3)

一般的に、X脚はO脚より症状が深刻です。

座ったとき、無理に閉じていないと脚が開いてしまうような状態になったら要注意です。
O脚になりかけている可能性があります。

しかし、その段階であれば股関節まわりを良く動かすようにすれば解決できるでしょう。

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