『ALOHAをつむぐ。　わたしがわたしでありますように。』 vol.2ハワイと太陽とスピリチュアリティ

闇。その内側から淡い瑠璃色が浮かびあがり闇と混ざってその様相を少しずつ変えはじめる。
遠く、遠くの低い低いところから薄紅があらわれてきて、それが瑠璃色の闇の下の方で混ざるとその境界線は朱となる。朱はひと時として同じ様相を保たない。

やがて白いような黄金のような強い色が下から射して朱を淡くし、それと呼応するように闇は消えどんどん白藍になり、白黄金はゆっくり力強く確実に現れ光を放ち、私たちはその眩しさに包まれていく。
日の出。　再び太陽が生まれてくる瞬間。

アロハ、　ラニカアイナのHIROZです。

私たちは日出処の国、日本に住んでいます。
日本人のDNAを持つものなら日の出を見て何かしら感じるものがあるのではないでしょうか。

古代日本人の気持ちを、私たちはただただ想像するしかありませんが自然を愛し身近に感じるだけじゃなく、天照大御神という太陽の神がいることからわかるように畏敬の念を持っていたに違いありません。
そしてとても大切に想い、崇めていたのだと思います。

すべての生命パワーの源

ハワイでも自然を大切にする心が根付いていて同じように太陽はとても重要な存在です。

古くから日本人もハワイアンも太陽なしでは誰も何も生きてはいけないことを知っていたのでしょう。
これはこころの底で知っている事実であり、ハワイアンと日本人に共通したスピリチュアリティだと言えます。

太陽の光がどんなもので出来ていて、人や動物・植物にどんな作用をするのかは科学が説明してくれています。
でもなんで太陽の光にそんなものが備わっていて私たちを育んでくれるのかは想像するにとどまっています。

わかっていることは
太陽が私たちに命・エネルギーを与えてくれている、という事実。

日本よりももっと小さな島であるハワイでは海はとても身近で、太陽は海・水平線の深いところからやって来るものと考えられていました。

古くからあるハワイのチャント『E ala e』でも

陽が昇ってくる
遠く東の彼方から
海（海洋）の深い深いところから
ぐんぐん　ぐんぐん　てっぺんをめざし
東の彼方から昇ってくるよ
エアラエー

と言ってその様子を語り、讃えています。

このチャントを教えてくれたハワイアンは僕に（僕たちに）こう言いました。

青が真っ黒に変わるくらい深い光の届かない海の底から天高く昇っていく、しかも確実にてっぺんまで昇る太陽に力強さを感じてください。そこにはもの凄いパワーがあります。その強さをこめてチャントを唱えて下さい。
そこにパワーがないと誰も目覚めません（“エアラエ”という言葉には“目覚めよ”という意味もあります）

とてつもなく深いとこから昇ってくるくらいのパワー。
絶対に引かない・戻らない（当然ですが）強さ。
必ず一番になる（一番てっぺんに坐する）絶対性。

太陽にはそんなものが備わっていて、それを知っていたハワイアンは太陽から無限のエネルギーをとりいれ自らを高めていこうとしたのではないでしょうか。

太陽の光を浴び、チャントを唱え、それを祀り、讃え、感謝する。

日の出にとてつもないパワーを感じるなんて日本人にはすごく共感しやすいと思います。
太陽から何かを感じとれるからこそ初日の出をありがたいと思い（気づいていなくとも）拝みに行ってしまうのですね。