夏にぴったり、ダイエットにも効果的なあの野菜。
7月は食べちゃダメってしってた?

ただし、この酵素は熱によって破壊されてしまうので、ダイエット目的で食べる場合は「生のものをすり下ろして食べる」ことがもっとも効果的とされています。

【祇園祭中食べてはいけない野菜】

現在、京都で開催されている「祇園祭」。台風によって、数十年ぶりに山鉾巡行が中止の危機になっていますが、そのあとには、神事のメインともいえる「神幸祭」があり、「オバケ神事」など、7月29日までさまざまな神事が執り行われる予定になっています。

京都の夏の一大イベントともいえる祇園祭ですが、このお祭りの間は食べてはいけないとされている野菜があります。その野菜とは「キュウリ」。これは、八坂神社の神紋が「もっこうもん」であり、キュウリの断面ににていることから来ているといわれています。

また、八坂神社のご祭神である「スサノウノミコト」も、キュウリに関係する逸話をいくつももっています。素戔嗚尊が天から地上に降り立った場所が、キュウリ畑だった、また、キュウリ畑に隠れて難を逃れたなど、不思議とキュウリと縁が深いのです。このことから、素戔嗚尊を祀った神社の氏子はキュウリを食べてはいけないという決まりがある地方もいくつか存在しています。

 

【キュウリの持つ力】

そんな興味深い逸話を持つキュウリですが、「6000年以上前」から水分補給用の野菜として珍重されていたといわれています。日本では「平安時代頃には食べられていた」ということですが、「水分補給や熱を冷ます力がある」ということで、当時から「夏の食べ物」と考えられていたようです。

その証拠として、「キュウリ封じ」「キュウリ加持」などと呼ばれる行事が、7月、「土用の丑の日」に行われています。こちらは、夏の一番暑い時期に、「キュウリに病気の原因となる邪気を封じ込める」というもので、弘法大師空海が感得した秘法とされています。

現在でも、真言宗の寺院では行っているところがいくつかあるのですが、その方法は若干ことなっており、ご祈祷済みのキュウリで自分の身体の悪いところを撫でて、邪気を封じてから土に埋めるというものや、キュウリに護符を埋め込んだものを家に持ち帰って、3日間朝晩悪いところをさすってから土に埋めるというものもあります。

最近ではキュウリを埋める場所を探すのも一苦労なので、川に流したり、お寺がキュウリ塚をつくって、そこに奉納したりという方法もあるようです。

きゅうり2

【夏場にキュウリは必要】

このように、「夏場に霊力を発揮する」キュウリですが、科学的な観点からみても、夏場に積極的に食べておくことは理にかなっています。キュウリには栄養素はほとんど含まれていなく、ギネスブックに「世界一カロリーが低い果実」として認定されたこともあるほどですが、そのかわりに「水分補給」はもちろん、「利尿作用」もあるのでむくんだ身体をすっきりさせてくれたり、身体を冷やしてくれる力もあります。

また、最近ではキュウリに含まれている「ホスホリパーゼ」という酵素にも注目が集まっています。こちらは脂肪を分解してくれることから、前述の利尿作用などとあわせて、ダイエットに非常に効果的というわけです。

ただし、この酵素は熱によって破壊されてしまうので、ダイエット目的で食べる場合は「生のものをすり下ろして食べる」ことがもっとも効果的とされています。すり下ろすことで、食べやすくなるだけでなく、酵素が活発に働くようになるのだそうです。

【キュウリを活用して病気知らず】

非常に身近にある野菜でありながらも、「疫病除けの神様である素戔嗚尊」と縁が深かったり、そのものズバリで「病気を封じる」ことのできる「キュウリ」。京都の方や、素戔嗚尊の氏子の方はともかく、夏場には積極的に食べておくと、夏ばてしたりせずに、暑さを乗り越えて、健康的に暮らすことができることでしょう。

また、キュウリ封じに興味をもった方は、是非、一度検索してみてください。
今年、「7月の土用の丑の日は24日」ですので、まだ間に合います。真言宗の寺院ならばキュウリ封じを行っているところがあるはずですので、病気をキュウリに封じたい! という方は申込をしてみることをオススメします。

 

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