日本独自の音響装置で癒されてみませんか?

【水琴窟】。江戸時代に発明され、明治時代には庭園にはつきものというぐらい流行したようですが、いつしか廃れてしまい、近年になって癒しの効果があることがわかり、多くの注目を集めるようになりました。
日本独自の音響装置で癒されてみませんか?

【自然を利用した音響装置】

元々は庭園の設備だったものが、一度はほとんど作られなくなってしまったにもかかわらず、近年になって癒しの効果があることがわかり、多くの注目を集めるようになった音響装置があります。

自然を利用して、見事な音色を奏でてくれるその装置とは、「水琴窟(すいきんくつ)」。こちらは、「江戸時代初期に開発されたもの」であり、「つくばい」周りに設けられた排水装置である「洞水門(どうすいもん)」からヒントを得て作られたのではないかといわれている、「日本独自の音響装置」なのです。

水琴窟(1)

 

【水滴がまるで楽器のように音を奏でる】

その仕組みは比較的シンプルであり、「つくばい」、すなわち「手水鉢から流れる水」を利用して音を出します。鉢から溢れた水が、近くの地中に埋められた瓶の中に落下することで、「瓶の中で水滴の音が反響して美しい音が生まれる」というわけです。

水が落下する音というと、「ぴちょん」「ぴちゃん」というイメージがあるかもしれませんが、瓶の中で共鳴することで、まるで金属のような高い音が響きます。このことから、「水琴窟」という名前がつけられました。

水琴窟(2)

 

【水琴窟は人がもっとも心地よく感じる音色】

江戸時代に発明され、明治時代には庭園にはつきものというぐらい流行したようですが、いつしか廃れてしまい、ここ20年ぐらいでまた注目が集まってきました。

最近では科学的な解析も進んできており、「水琴窟で発生する残響音は、人がもっとも心地よく感じる長さ」になっており、有名なコンサートホールなども同じような長さを産み出すように設計されていることがわかっています。

水琴窟(3)

 

【癒しアイテムとなる水琴窟】

水琴窟は人の手によって作られたものであり、残響などは経験によってある程度調節はされていますが、基本的に「自然の環境を最大限に活かしたもの」であり、それだけに発せられる音は、普通の楽器では奏でることの出来ない「自然の神秘的な音色」となっています。

このために、最近では水琴窟の音を録音したCDが「癒しアイテム」として販売されており、気持ちを落ち着かせたり、空間の浄化などに使われているのです。

水琴窟(4)

 

【パワースポットで水琴窟に触れてみよう】

そんな癒しの音色を奏でる水琴窟ですが、「パワースポット」といえる「神社やお寺などで多く見ることができます」。東京都内ですと、新宿にある「稲荷鬼王神社」には、比較的新しいタイプの水琴窟があります。こちらは、本殿の屋根に落ちた天然の雨水を利用したものであり、音を聞くための竹筒に耳を当てると、新宿という日本一の繁華街にいることを忘れてしまうほどの静寂の中で、神秘的な音を感じることができます。

そして、神社仏閣といえば、日本一ともいえる「京都」には、多くの水琴窟があります。その中でも、「圓光寺」にあるものは、盃型の手水鉢から流れる水を利用した「圓光寺型」といわれる珍しいものであり、美しい庭園とあわせて、まさに水琴窟の真髄を楽しめるものとなっています。

最近では庭園ではなく、室内に設置することのできる水琴窟なども登場していますが、同じく京都市の「桂川パーキングエリア」では、なんと、「トイレ」に水琴窟が設置されています。さすがに、手を洗った水を使うわけではなく、手洗い場の隣に設置されているのですが、こちらも、なかなかいい音を聞かせてくれます。

美しい音で私たちの心を癒してくれる水琴窟、秋の旅行に京都を考えている方は、水琴窟巡りをしてみるというのも面白いかもしれませんよ?

水琴窟(5)

 

【記事で紹介したスポット一覧】

・稲荷鬼王神社
東京都新宿区歌舞伎町2-17-5

・圓光寺
京都市左京区一乗寺小谷町13

・桂川パーキングエリア
京都府京都市南区久世東土川町468

 

Japan’s own acoustic device “suikinkutsu”.
The sound of suikinkutsu which leads to healing.