≪「うすうすわかっていること」≫
「直感に従いましょう」という話をよく講座やセッションなどでするのですが、多くの人が「難しいです」、「その感覚がいまいちわからなくて……」といったことを話されるので、あるとき講座で、どう説明すると伝わるのだろうと思っていたら、ふと、「うすうすわかっていることをする」という言葉が浮かんできたことがあります。
それで、それをそのまま話したら、その場にいた全員が「それならわかる」と頷かれたのです。
「直感」は外からやって来るのではなくて、内側から、つまり“自分自身”からやって来るものなので、本当はすでに「答え」をわかっているし、今何が大事かということに「うすうす」気づいているのです。
興味深いのは、「うすうす」わかっているのにやらない、というところ。
気づいていないふりをして、「答え」を外側に求めるのです。
どうすればいいですか、と。
いやいや、もうよくご存知のはずです。
夢を実現するのはとても簡単なことだとわたしは思っているのですが、なぜ簡単かと言うと、今何をすべきか、今後何をやめるべきか、何を意識しているとよいか、ということのすべてを「うすうす」わかっているからです。
「うすうすわかっていること」を片っ端からやってみれば、ちゃんと夢は実現することでしょう。
難しいのは、夢を実現することそのものではなくて、「うすうすわかっていること」を無視しない、ということでしょう。
なぜ多くの人は無視したくなるのでしょうか。
≪「うすうす」を大切に……≫
「うすうす」の感覚は高次の自己からの「サイン」であり、それは愛のわかち合いへと、真の幸福へと導くからです。
エゴは先延ばしが大好きで、偽物の安全が大好きです。
エゴにとっては、わたしたちに真の幸福をあじわってもらっては困るのです。
夢を持って追いかけることはしてもいいけれど、実現してしまってはいけないのです。
その証拠に、たとえば個人セッションで「夢が叶うにはどうすればいいですか」と相談をした人が、「まずは練習を積み重ねて、コツコツ行動していきましょう」といったようなメッセージを受け取ったとしても、「なあんだ、そんなことか」、「それはもう知っていることだ」と思って聞き流してしまう、というのはよくあることです。
ありきたりなアドバイスを嫌うのは、もうすでに自分で「うすうす」わかっていたことだからです。
それこそ、大事なメッセージなのにもかかわらず。
相談している本人は、別なことを期待しているのです。
「うすうす」わかっていることはしないまま、あっという間に夢が叶って人生が変わることを。
魔法にかけてもらいたくて、「スピリチュアルならば」と期待を胸に、ヒーラーのもとを訪れるのでしょう。
けれどもそんなことは決して起こらないので――それもエゴはちゃんとわかているので――夢は実現されることがないまま、その人の人生が終わってしまいます。エゴの思う壺です。
夢が実現するかしないかは実はたいして重要ではありませんが、「うすうすわかっていること」を行動に移していくことは大事だと言えるでしょう。
「うすうす」は、ギフトをたくさん呼び寄せます。
一見どうでもいいようなことであったとしても、やってみてください。
その行為を通して、さまざまな奇跡を、真の喜びを、経験できるはずですから。
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