思考は、現実化しません。その2

何を信じているかを整理することがあなたの望む未来を実現する唯一の方法なのです。

「思考」、……これこそ自我のトラップなのです。
「放てば、手に満てり」思考を手放して、思いのままの人生を手に入れましょう!!

実は、「思考は現実化する」という言葉は間違っているのですが、日本ではかなり広まってしまいました。
とっても大切なので、ちょっと解説したいと思います。

「思考は現実化する」という言葉は、ナポレオン・ヒル氏の成功哲学の名著のタイトルです。
それは彼が鉄鋼王アンドリューカーネギーの依頼を受け、成功者たちの考え方をまとめ体系化されたものです。
その名著のタイトルは「Think  and  Grow Rich」です。

あれ? なんかおかしい? って思いませんか?
簡単な英語なので、簡単に訳せますよね。
正確には「考えよ、そして、金持ちになれ」という意味です。
「思考は現実化する」では、ないですね。
本当に思考は現実化するわけじゃないんです。

 

そもそも思考って何?

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そもそも、思考って何なんでしょうか?
街中を歩いていて、向こうからかわいらしいトイプードルが飼い主に連れられて歩いてきました。
しっぽをフリフリ、「キャンキャン」と、可愛らしく吠えています
すると、私の場合は「かわいらしいなあ」って思うわけです。

これは思考と感情ですね。
もっと近寄ってきたら、「頭をなぜてあげたいなあ」とか、気持ちがうれしくなって、さわりたいと考えるわけです。
これを、もっと、細かく見てみますと、
目の前の景色の中に、かわいい子犬が表れて、目に見えたわけです。
これは、太陽の光が子犬に反射して、その光が目に入って来たということです。

平たく言えば真っ暗だったら見えないでしょ。見えるってことは光というエネルギーが目のレンズを通して網膜に当たったってことです。
光のエネルギーは、網膜に到達して、電気エネルギーに変換され、電気信号として脳に送られます。
脳はその電気信号によって、かわいい子犬がいると認識します。
他にも、子犬の鳴き声が聞こえるなら、音のエネルギーが鼓膜の振動を与えて、電気エネルギーに変換され、電気信号として脳に送られます。

脳はその電気信号によって、自分の外側で起きている活動を認識します。
すると、脳では、この情報を過去の記憶情報に照らし合わせるのです。
これまで、「子犬ってかわいい」「以前に子犬をなぜてあげたら喜んでしっぽをふってたなあ」という信じてることや思い込んでること(記憶情報)にヒットします。

すると、脳は「また、なぜてあげたい」とか「なぜたら気持ちいいだろうなあ」とか、場合によっては「私も犬を飼いたいなあ」とか、思考と感情を発生させます。
これが、思考が発生するメカニズムですね。
そして、自分の外の情報を、信じてること思い込んでいること(記憶情報)にその情報を照らし合わせて、それに見合った思考が自動的にやってきます。

つまり、思考と感情は、信じていること思い込んでいること(記憶情報)に基づいた脳みその自動反応に過ぎないんです。
思考が現実化するんじゃなくて、あなたの○○○○が現実化するんです。

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何かのサークルの集まりに参加して、前から気になっていて好意を寄せている人が、あなたの前で不機嫌そうな顔をしたとします。
その不機嫌そうなの表情や雰囲気が目の中に入ってくると、信じてること思い込んでることに照らし合わせます。

例えば、ある人は、自分を愛していて、自分を魅力的な人間だと思っているなら、「なにか嫌なことがあったのかな?」「コンディションが悪いのかな?」という風に考えたり、なにか役に立ちたいなあという気持ちがやってきます。
そこで、「何かあったの?」「大丈夫?」ってやさしい声をかけるわけです。
すると、相手からは、自分のことを思いやってくれる魅力的な人になります。