2人のジョン・タイター+1〜ジョン・タイター(ティーター)シリーズ(5)

パメラにとって、ネットだけの繋がりとは言え、チャットを2,3時間も続けたりしながら信頼を築いてきた相手が、実は2人が1人を演じていたというのはかなりの衝撃だったようです。

2016年、パメラがジョンの母親であるケイから受け取った荷物には、1976年に結成された音楽グループB-52’sのレコードとCD、ケイおよびジョン・タイターからの手紙などが入っていました。

彼女はB-52’sを知らないし、ジョンとの会話でこの名前が出てきた覚えはないと言っています。
彼女はむしろ、ジョンと約束した秘密の歌が送られてくるのを期待していました。
実はB-52’sにはTrismという、タイムトラベルを歌ったと思われる歌があり、そのため数人が、これがパメラに託された秘密の歌ではないかと言っていました。
こうした事情があるため、パメラはこの荷物が、「ケイを装った誰か」から来たという疑いを拭い去れません。

ケイとジョンの手紙

ケイの手紙には、ジョンが去る前にこの荷物をパメラに送るように言っていた、と書いてありました。
これは2001年に家を去ったときのことでしょうか?
それならなぜ今さら?

ケイはパメラに連絡するため掲示板に書き込みをした際、下記の言葉も書いています。

“Johns, we’re leaving soon but I’ll check here as often as I can.”

まず注意したいのが、Johnにsがついて複数形になっていることです。
彼女は複数のジョンに向けて書いているのです。
その後、「私達はもうすぐ去ります」と書いてありますが、「もうすぐ」という言葉から、ジョン達はこのポストの時点(2016/8/12)でこの世界にいて、ケイの言葉を読める状態であったと考えられます。
最後の「ここを出来る限りチェックするわ」と書いてある文の「ここ」は、タイムトラベルフォーラムのことを指しています。

ケイの言葉がほのめかしているように、ジョンの手紙には、2人のジョンがいて、彼らがどのようにパメラと連絡を取っていたかが書いてありました。
パメラは、ジョンがかつて「今までに送ってもらったメールを全部無くしてしまったので、それをまた送って欲しい」と言ってきたこと、彼がいくつものメールアドレスを使っていたことを挙げ、2人いたという話には確かに信憑性があると書いています。

ただ、ネットだけの繋がりとは言え、チャットを2、3時間も続けたりしながら信頼を築いてきた相手が、実は2人が1人を演じていたというのはかなりの衝撃だったようです。
「よくも今まで騙していたな〜」と、恨み節に走ってもしょうがない状況ですが、このパメラとジョンのストーリーはまだ続くようです。
パメラが受け取った郵便には、あるものが入っていました。
そして手紙には、次にまたそれを送ってきたら、本物のジョンの証だと思って欲しいと書いてあります。
パメラは当然、それが何かを明らかにはしていません。
いつか再び、ジョンが現れるまで……。

177 Tempus Edax Rerum

ジョン・タイターが2人いたという話が、実は2009年に、ジョンの権利を守っている弁護士ラリー・ハーバーによって公開されています。

ケイ・タイターがラリーにジョンの手紙を渡し、それを2009年の11月に公開してもらうように頼んだものです。
パメラや、ジョンと多くのやり取りをしてきたメンバー達はこの動画を知っていましたが、彼らはラリーを胡散臭い人として見ていたため、この手紙を信用せず、中身もよく把握していなかったようです。
しかしこのYoutubeの手紙にB-52’sが出てくるのです。