亡くなった人と会話する人たち
〜EVP(電子音声現象)が英語圏に

一部ではこうした録音機器による録音にとどまらず、テレビ、電話、パソコンなどに交信が進化しています。
亡くなった人と会話する人たち<br>〜EVP(電子音声現象)が英語圏に

世界で一番話されている言語は、母国語としては中国語です。
もちろんそれは単に、中国人が世界的にとても多いからであって、実際に一番影響力のある言語と言えば、各国で一番勉強されている英語でしょう。

この話は前回の続きです。

 

英語圏への波及

1969年、英訳して出版するに値する本を求めて、イギリスの出版業者であるコリン・スミスはフランクフルトのブックフェアーを訪れていました。
そこで彼はある紳士から「これを出版してはいかがですか」とラウディヴの著書を渡されました。
スミスがその本を、ドイツ語の堪能なピーター・バンダー博士に見せたとき、彼は最初、こんな怪しい本は訳すに値しないときっぱり拒絶しました。

しかし、どうしてもというスミスに負けて、その内容をざっと読んだとき、バンダーの心はかき乱されました。
巻末に延々と収録されている学者たちのコメントが、その本の内容がいいかげんでないことを裏付けています。

それから約一ヶ月、資料を集めてラウディヴ本人とまで話したにもかかわらず、バンダーの疑惑はまだ消えていませんでした。
そんなバンダーにスミスは、これからダブリンへと向かう彼を捕まえて、バンダーが訳した記事に概説してある実験手順に従いながら自ら実験をしてみたと言ってきました。

スミスはすぐに声らしきものを得ましたが、それが何を言っているか分からず、バンダーに、その部分を聞いてもらいたいと頼んだのです。
バンダーはそのときのことをこう語っています。

「2日後、空港から帰ってテープを聞き始めました。とりあえず何も聞こえません。5回テープをかけ、もうそろそろあきらめようとしたとき突然、そのリズムが聞こえました。次の瞬間何が起きたか、正確に説明するのは難しいのですが、突然声を、遠いけれど鮮明な声を聞いたのです」

「私は自分の想像の罠に陥りそうになりながら、再びその部分を聞きました。その声はさらに鮮明に聞こえ、女性がドイツ語で、スミス氏は理解することのできない言語で “Mach die Tür mal auf”(なぜドアを開けないの)と言っています。私はすぐにその声が誰なのか理解しました。その声はおそろしく速い速度で変なアクセントでしたが、今までに何度も聞いたことのあるものでした。母が死ぬまで11年の間、私たちはテープで連絡を取り合っていたので、彼女の声はすぐ分かります」

私自身も経験していますが、EVP声はこのように妙に早口だったり、歌うような話し方だったりします。
とりあえずこの経験で確信を得たバンダーは、ラウディヴを実際にイギリスに呼んで公開実験を企画することになりました。

 

英語版の出版

1791年、『Unhörbares Wird Hörbar』の英訳『Breakthrough(突破口)』の出版を前に、ピー・レコード社の主任技師が、厳密な管理のもとにラウディヴと共同の実験を行なうことを決めました。

彼らはラウディヴを自分たちの音響研究室へ招き、いかなるラジオやテレビの信号をも遮断する特別な機器を設置して、ラウディヴにはどの機器にも一切手を触れさせませんでした。
ラウディヴはマイクに向かって話をすること以外は何もできません。

ラウディヴの声が18分間録音されている間、実験者たちには他の音は聞こえませんでした。
ところが驚いたことにそのテープを再生してみると実に200以上の声が聞こえていて、そのうちの27の声はスピーカーを通して再生することができるほどはっきりとしたものだったのです。

こうした実験が何度か行われる中、その発表にはいろいろな反対があったようです。
ある新聞記者は興奮して肯定的な記事を書いたのに、結局それは編集長によって没にされました。
翻訳本を出版しようとした会社は、当時の副首相から「そんないいかげんな本を出すのなら、お前のところをつぶしてやる」と圧力をかけられました。

しかし、何度やってもしっかりした結果が出たため、ラウディヴの著書はついに英訳されることになり、それがきっかけとなってEVPは世界に広まっていったのです!

本物でも世に出るとは限らないとしばしば言われますが、結局こうして世に出てくるのはいつでも、「霊界の協力を得た」本物だと思います。
とは言え、この情報が未だに日本ではあまり知られていないのが、悲しいところです。

この後、一部ではこうした録音機器による録音にとどまらず、テレビ、電話、パソコンなどに交信が進化しています。

次回は、このEVPを電話に発展させていった人たちのことを書きましょう。

 

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