亡くなった人と会話する人たち〜EVP(電子音声現象)を世界に広めたラウディヴ

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前回、霊の声が録音され始めた、最初の頃の話を書きました。
今回はその続きです。

 

コンスタンティン・ラウディヴ

ラトヴィアの心理学者コンスタンティン・ラウディヴは、EVPの先駆者フリードリヒ・ユルゲンソンの著書を読んだ後、実際に会いに行き、小人数で公開実験をしてもらうことを申し出ました。
1965年4月に彼ら2人を含む5人だけで行なわれた実験において、「ナンセンス」という誰にでも分かるほどはっきりした声と、訓練されていない耳には何と言っているのか分からない無数の声が早速録音されました。

その後ラウディヴはユルゲンソンと実験を繰り返し、6月10日にかなりはっきりした一連の録音を得ました。
このときの録音を彼は何度かいろいろな人に聞かせましたが、皆同じ内容を聞き取ったと言います。

その録音は次のようなものです。

ひとつの声が呼びかける:「フリードリヒ、フリードリヒ」
女性の声でやさしく:「今夜」
年配の女性の声で尋ねている:「マーガレッテを知ってる? コンスタンティン」
歌うような声で:「こっちは遠くにいるんだ。話してくれ!」
女性のような声で:「眠りなさい、マーガレッテ」

EVP声はこのようにあまり脈絡のない続き方をします。
私も何回か実験をしているので、ここでちょっと話はずれますが、それについて書きましょう。

 

私自身の実験

私もEVP実験を20年くらい前から数回やっています。
でも、2ヶ月前くらいまでは、高性能のヘッドホンで聞くとなんとか言葉らしく聞こえる、という非常にかすかなレベルの声を、しかも稀にしか得られていませんでした。
しかし最近、ある理由から、今の自分がまた実験をしたらそれなりに入るのでは、と思い試みたところ、今まで経験したことのないくらい無数の声が入るようになりました。

とは言え、パソコンのスピーカーで何と言っているのかが分かるような声はまだで、高性能のヘッドホンなら何とか、もしくはそれなりにはっきりと聞こえるレベルです。
ちなみに、先日の録音を書き出してみるとこうなります。

「バイトの確認入れてから」「しようさん、どこ行くの」「しようさん。しようさんの名前は○○○じゃない」「大芝居よ」「まあまあ幸せだ」「証拠はないかい、行くよ」「高橋、ごめんな」「どこ」「姫を責めちゃいけないよ」「しようさん、結果は」「愛してないかい」「●●●ちゃんは、どこ行った」

一部、公開に差し障りのあるものは省いています。
なお、この中で○○○は、私が改名する前の名前で、今その名前で呼ぶのは家族しかいません。
●●●は幼馴染の人の名前です。

全体に内容は支離滅裂なのですが、このように私に関連する単語が入っていると、やはりこれは霊の声なのかと思わざるを得ません。
次の日の録音でも「しようさん、あなたは心配しなくていいよ」と聞こえる声が入っていて、その時ちょうど起きていた問題との関連を感じました。

話をラウディヴに戻しますが、彼は上記の録音を得たとき、マーガレッテという名前に興味を引かれました。
実は彼の妻の秘書をしていたマーガレッテ・ペトラウツキという女性が、最近亡くなったばかりだったのです。
この偶然に力を得、ラウディヴは自らの実験を開始する決意をしました。
ラウディヴは早速目覚ましい成果を上げ、3年後、今まで得てきた72,000例の録音に基づいて『Unhörbares Wird Hörbar(聞こえないものが聞こえる)』を出版しました。

この本がきっかけでEVPは世界に広がっていくのですが、この先はまた次回に。

※EVPと、さらにその先の双方向交信について詳しく知りたい方は、拙著「視えない世界はこんなに役に立つ」をお求めいただければ幸いです。
こちらのブログ記事であらすじを紹介していますので、まずはそれだけでもお読みください!

 

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