伽座守珊瑚の開運『狼語り狐語り』第1話
〜菅原道真、平将門。物語の根底に潜む歴史〜 

兜・鎧に加え影武者のものも含めて、将門の肢体の塚は広範囲に点在する。不完全ながらも広く封印となって古代ヤマトの呪いから東国を守る為に……。
伽座守珊瑚の開運『狼語り狐語り』第1話<br>〜菅原道真、平将門。物語の根底に潜む歴史〜 

関東・東北の大地には大和朝廷と平安京によって三重の呪いが掛かっている

一つ目はヤマト成立の頃、逆らう先住民に対する従属と従わぬ者への滅びの呪い。
二つ目は景行天皇の御代、東方征伐に向かった皇子に対し、東の土地ごと皇子を亡き者にしようと企んだ者による破壊の呪い。この皇子は日本武尊。強さと人望を妬んだ兄弟による皇位継承を巡る謀略らしい。

 

時代は変わり、平安京……。菅原道真と平将門が挑んだ呪いとは

帝の治める地は、今の関東北陸にまで及んではいたが、かつて秘密裏に仕掛けられた呪いはどちらも解かれぬままにいた。人々は気象災害や火山の噴火、大量発生する虫の害や疫病に苦しんでいた。島国、火山国ならば、大地にかけられた呪いは大地の破壊を天災をもって牽引する。

その呪いの存在を知り、その解除と民百姓を守る政をせねば国が滅ぶと気付いた賢者が菅原道真。道真の進言は、治水促進と重税の緩和ならびに呪詛の解除方法を発見するか開発するかの為に、法力の有る僧侶や陰陽師を集結し、過去の二つの呪いを解く事だ。

都の貴族たちは自分たちが住む京の都が無事なら遠い東国のために何かをしようとはせず、「都に関係無い遠方の事。」と取り合わなかった。道真は「皇祖の都は流浪の王都、太古の都は飛鳥や京よりも遥かに西に有った。呪いは、平安の都である京の地にもかけられている」と言う意見で有識者を味方につけようとするが、この件以外にも貴族社会に節約を促す言動は役人や大臣たちに嫌われ太宰府に左遷。道真は憤死に至る。

珊瑚開運物語5

直後に東の地で桓武天皇五代後の皇孫として生まれた平将門は、菅原道真の魂魄に導かれ東国の呪いを解くために自らを新皇とする。ヤマトの王が仕掛けた呪いはヤマトの王にだけ解除もしくは封印できるものだからだ。

しかし本来、平将門は王になりたかった訳では無い。東の民は重い税と防人としての使役で父や息子を奪われ、河川の氾濫や火山の影響で作物も取れず困窮していた。領地領民に家族揃った豊かで平和な暮らしをさせたかった将門だが、亡き父の兄弟達に領地を追われ、領民のために領地を取り戻そうとするが朝廷に反旗を振る者とリークされる。

当時の戦いは刀や弓矢に加えて僧侶や陰陽師による調伏合戦。平安朝の第三の東国への呪いにより将門は討たれ、その体は復活が出来ぬようにバラバラにされ、各地に隔てられて葬られた。誰もが将門が祟らぬようにそのように葬られたと理解するが、それは真逆。平将門は自分が万が一つにも「東国の呪い」を解く事なく自分が落命した場合、自らの肢体にかけられた呪いを以って「東国の呪い」を封印するようにせしめた。

だから兜・鎧に加え影武者のものも含めて、将門の肢体の塚は広範囲に点在する。不完全ながらも広く封印となって古代ヤマトの呪いから東国を守る為に。

珊瑚開運物語2

時代は変わり、戦国……そして、明治維新。東日本大震災を機に、ヤマトの呪いを解くために動き出したものとは?

呪いの存在に気付いたのが織田信長。東国=江戸に徳川幕府を計画し、その意思を継いだ僧、天海は江戸城から天神(菅原道真)を祀る湯島へ向かう方向に神田神社(神田明神)を、北斗七星の形に将門の塚を整え、江戸と関東東北の守りとする。残念ながら呪いの解除こそ出来なかったが、封印は完成。徳川300年の安泰の礎となる。

明治維新、大政奉還によって本来のヤマトの王、天皇が封印の地に入り、古代ヤマトの呪いは解除されるかに見えた。しかし為政者によって各時代の権力者に都合の良いように書き換えられてきた「歴史」は、明治政府を以って平将門を朝敵として神田神社などの主祭神から外してしまう。加えて、古くからの動乱等により天皇家に古代ヤマトの呪法祭祀が全ては伝わらずに来ており、東国の守りは風前の灯火になっていた。

日本武尊と菅原道真、平将門を導いた神使=眷族の霊狐・霊狼は記憶を失い末社の眷族になっていたが、東日本大震災を機にヤマトの呪いを解く使命を思い出し、動き出す。

 

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