桜の力でヘアカラーアレルギーを予防!?  漢方薬とメディカルアロマで敏感肌の人でも白髪染めが可能に

私たちが現在行っているヘアカラーシステムは、様々な健康不安により白髪染めが出来なくなった方々とご相談を重ねることによって誕生したものです。

桜は非常に高い抗炎症作用を持っているため、これをヘアカラーに応用し、漢方薬、メディカルアロマ、頭蓋仙骨療法を上手に活用することにより、ヘアカラーアレルギーのお悩みを解決することが可能になります。

さらに、桜の葉には脳梗塞や心筋梗塞に対する予防効果も期待できます。

 

桜の葉が脳梗塞・心筋梗塞を予防!?

春の香りを運んでくれる桜餅。
あの特有な香りは、クマリンという物質に由来します。
クマリンは桜の葉に含まれる芳香成分で、葉を塩蔵することによって香りを発するようになります。
そして、クマリンからは、ワルファリンという医薬品が生成されます。
ワルファリンは、脳梗塞、心筋梗塞などの治療や予防に使用される薬で、血液凝固物質の働きを阻害し、血液を固まりにくくする作用を持ちます。
脳血管疾患、心疾患は悪性新生物(=ガン)とともに日本人の三大死因といわれ、予防が重要視される疾患です。

 

桜の葉のヘアカラー

私たちは桜の葉エキスを使用したヘアカラーを行っています。
一般に、カラーリング剤は色を定着させることを目的としているため、非常に高い浸透性を持っています。
さらに、繰り返し頭部に使用することにより脳や身体に与える影響も深刻化すると考え、私たちは含有成分の検討を慎重に行っています。
特に白髪染めは、おしゃれ染めに比べてシッカリとした根元の染色が求められ、カラーリング剤が頭皮に接触する可能性が高くなります。
そのため、白髪染めには特に慎重な薬剤選びが大切であると私たちは考えています。

 

驚くべきオウヒの抗炎症パワー

また、漢方では桜の樹皮をオウヒと呼び、皮膚の腫れや赤み、かゆみなどの皮膚疾患を治療する薬に配合します。
そこで、オウヒの正確な抗炎症作用を確かめるために、ある実験が行われました。
実験では、皮膚炎誘発クリームを皮膚に塗布することによって皮膚炎を発症したマウスを使用します。

このマウスをオウヒ抽出物を投与したグループと無投与のグループに分け、時間の経過とともに各グループのCOX-2の量的変化を計測します。
COX-2は炎症組織で増加する物質で、COX-2の量が増えている部分では、より大きな炎症が起こっていると考えられます。

実験開始1週間後にCOX-2の量を計測してみると、オウヒ抽出物投与グループは無投与グループの約半分の量であることがわかりました。
さらに計測を続けると、オウヒ抽出物投与グループのCOX-2は減り続け、4週間後には健康なマウスとほぼ同量となり、炎症が完全に消失しました。
この結果により、オウヒは非常に高い抗炎症作用を持つことが証明されました。

 

漢方薬とメディカルアロマの力で敏感肌の方でも白髪染めが可能に

時おり、敏感肌でヘアカラーをすることが出来ない方から白髪染めのご相談をいただくことがあります。
一般的にはヘナによる白髪染めをお薦めすることが多いとは思うのですが、中にはヘナを使用してもヒリヒリとした痛みやかゆみなどの炎症が生じてしまう方がいらっしゃいます。

このような場合に、私たちはオウヒ配合の漢方薬を使用するヘアカラーを行うことがあります。
先ほどの実験でも示されたように、オウヒは非常に高い抗炎症作用を持つ生薬です。
これを白髪染めの炎症予防に応用するのです。
さらに、皮膚のかゆみや痛みに効果があるといわれるボウフウ、皮膚トラブルに広く使用されるケイガイなども併用します。

そして、幅広い抗炎症作用を持つゼラニウムの他、数種類のメディカルアロマをカラーリング剤に添加します。
さらに、これらを頭部へのアロマシャワーとしても使用し、同時に、頭蓋仙骨療法の考えに基づいたヘッドマッサージを行います。
頭蓋仙骨療法は、脳を保護している脳脊髄液の水圧を変化させ、脳や身体の不調を改善させるという手法です。

私たちが現在行っているヘアカラーシステムは、様々な健康不安により白髪染めが出来なくなった方々とご相談を重ねることによって誕生したものです。
健康上の理由で白髪染めを諦めた方でも、ご相談いただければ専門薬剤師が最善と思われる方法をご提案させていただきます。
できれば、おしゃれと健康は両立したいものです。

 

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