10タイプ別! あなたの怒りタイプ解説(後編)〜感情美人への道Vol.99

怒りは悪いものではなく、上手に付き合っていくものです。

次に、『慢性的な怒り(番号22-30)』を解説します。

(番号22-24)習慣的な敵意タイプ

22.自分は常に怒っていることが多い。
23.怒るのは、やめられない悪い趣味のひとつのようなものだ。
24.考えることなく、自動的な感じで怒る。

怒りは習慣になります。このタイプの人はしょっちゅう怒っていて、他の人なら気にしない、小さな事にも怒っているなと自分でも気付いています。次の4つが、習慣的な敵意を持つ人の特徴です。1.最悪の事を予想しながら生活している 2.物事がはっきりしない時、いつもネガティブな方法で出来事を解釈する 3.ほとんど全てのことに怒っている 4.怒る必要がない時でも、怒る機械を探している 習慣を変えるのは大変ですが、不可能ではありません。まずは、何か怒りの種が見つかったら、それにポジティブな解釈ができないか試みてみましょう。例えば、あなたの恋人が夕食に遅れると連絡して来た時、「私を後回しにするなんてふざけている!」という解釈の代わりに「ちゃんと連絡してくれるんだから、気に掛けてくれている」などです。

(番号25-27)道徳的な怒りタイプ

25.自分の信念や意見を主張するために強い怒りを感じる事がある。
26.人の行いや意見に対してすごく頭にくることがある。
27.議論では常に自分が正しいと確信している。

厄介なタイプです。というのも、道徳的な怒りが強いタイプの人は、「自分は正しい事のために怒っている!」と自分の怒りに正当性があると思っているからです。ですので罪の意識を感じずに怒っていたり、相手に優越感を感じながら怒っています。彼らは、自分と異なった考えを理解しようとせず、自分の考えだけが正義と考えています。このタイプの人は、「謙虚さ」「共感性」「柔軟性」「選択力」といった事を意識する事が大切です。「〜すべき」と使う代わりに、「〜という事も考えられる」と使ってみましょう。

(番号28-30) 鬱積した怒りタイプ

28.自分は長い間怒りにしがみつくタイプだ。
29.なかなか人を許せない。
30.私に嫌なことをした大嫌な人がたくさんいる。

怒りをずっとネチネチ根に持つタイプの人です。キーワードは「執着」と「復讐」です。そして「自分は被害者である」という、強固な被害者意識を持っています。誰かを嫌いになり、それを繰り返し思い出せばいつしかそれは激しい憎しみになります。そして相手にも自分の苦しみを味合わせたいという思いに駆られる事でしょう。もちろん、自分の権利が侵されたら裁判などで闘うべきですが、感情の課題は、相手を罰するだけでは解決できません。このタイプの人は過去に囚われる人でもあります。苦しい気持ちにあえて自分を預ける必要はありません。マインドフルネスの実践などを通して、意識を今に向けられるワークも試してみると良いでしょう。

以上、10個の怒りタイプ別の特徴と解説をお届けしました。

おそらく誰でも、このうち何個かは当てはまっているはずです。
怒りは悪いものではなく、上手に付き合っていくものです。
自分の癖を理解して、もし改善できる点があれば無理のない程度に良い方向に変えていきましょう。

参照:
Ronald T. Potter-Efron, Handobook of Anger Management. Routledge ,2005
『アンガーマネジメント11の方法 怒りを上手に解消しよう』ロナルドT.ポッターエフロンパトリシアS.ポッターエフロン 金剛出版

 

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