感情美人への道Vol.26~体験していないはずの記憶が作られる理由~

「ないはずの記憶」が作られるなんて、映画の世界だけだと思っていませんか?「記憶が変わる」というのには、2つの意味があります。「フォールスメモリー」という「偽りの記憶」がどうやって作られるかお話ししましょう。

Why do we have false memories?

「ないはずの記憶」が作られるなんて、映画の世界だけだと思っていませんか?

でも実は、誰にでも簡単に起こり得る事なのです。

前回記事「あなたは前世を思い出しやすいタイプ?」では、「前世記憶のほとんどは作られた記憶」というのをお話しましたね。

今回はその中で少しお話した「フォールスメモリー」という「偽りの記憶」がどうやって作られるかお話しようと思います。(*ただし本人は「偽りの記憶=本当の記憶」と思っています)

 

私たちがよく使う表現
「記憶が変わる」というのには、2つの意味があります。

1.ある出来事があって、その後事実とは異なった記憶が作られる
2.出来事そのものがないのに、架空の記憶が作られる

1.の例としては、犯罪の目撃者が実際見た犯人の顔を全くの別人として思い出してしまうこと。
2.の例が、前回お話した「前世」などの記憶です。

そしてこの2.「実際に体験していない出来事の記憶」を「フォールスメモリー」と言います。

フォールスメモリーに関して、以前TV番組などでも取り上げられていた有名な実験があります。

実験では、参加者の家族から子供の頃の思い出の写真を3枚提供してもらいます(この3枚の写真を「実際にあった出来事」の条件とします)。そこから更に1枚、参加者が子供だった頃、家族と一緒に写っている写真も提供してもらいます。

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そしてこの1枚の写真を画像編集ソフトで切り取り、それを気球の写真と合成させて、あたかも「参加者が子供の頃家族と気球に乗ったかのような偽の写真」を作り出しました。