How comfortable to spend the tropical night. 〜寝苦しい夜の過ごし方〜

人間が睡眠にはいるために必要なのは、「適度なペースで体温を下げること」だといわれています。熱帯夜の場合は、気温が高いために体温がなかなか下がらずに眠りに入ることが難しくなるのです。

【熱帯夜が増えてきている】

最近の夏は、昔に比べると熱帯夜が増えてきているそうです。「熱帯夜の定義とは、夜なのにも関わらず気温が25℃以上あること」を指しますが、最近では7月14日には東京で今年初の熱帯夜を記録し、神戸では7月22日から8日連続で熱帯夜が続いていました。

これだけ暑いと当然ながら、「睡眠の質」は低下してしまいます。ただでさえ、日中の猛暑によって体力を奪われがちなところに、夜ぐっすり寝ることができなければ、いつまでたっても体力が回復しません。

【睡眠不足がもたらす深刻なダメージ】

最近の研究によると、「睡眠不足は想像以上に体に悪影響を与えている」ことがわかっています。スウェーデンの研究者が、一晩徹夜をすることで、体の中にある「時計遺伝子」というものに影響がでることを明らかにしました。この遺伝子に変化がおきることで、「肥満や2型糖尿病の原因」となり、さらには「食欲や脳の活動まで不具合をきたす」とされています。

これは徹夜の場合ですので、睡眠不足だけではすぐに致命的な遺伝子変化は起きないと思いますが、連日の熱帯夜で体力が低下していくことで同じような状態になる可能性が0とはいえませんので、しっかりとした睡眠を取りたいものです。

【睡眠にはいるためのポイントとは?】

人間が睡眠にはいるために必要なのは、「適度なペースで体温を下げること」だといわれています。熱帯夜の場合は、気温が高いために体温がなかなか下がらずに眠りに入ることが難しくなるのです。

そのために、最も簡単な方法は「エアコンを活用する」というもの。2011年以降節電が注目されてきていますが、近年の暑さは無理をすると「命の危機に直結する可能性」もあります。実際に、高齢者が節電のためにエアコンをつけなかったために、「夜間に熱中症で死亡する」という事故がここ数年でたびたびおこっているのです。

【エアコンの上手な使い方で心地よい睡眠を得る】

エアコンを使う場合は、2通りのパターンが考えられます。「タイマー設定をして、夜間にエアコンを切る」場合と、「切らないでずっと運転している」場合です。まず、節電を考えてタイマー設定をする場合を紹介しましょう。

この場合は、エアコンの設定温度はあえて、「日中よりも低い26℃」にします。そうして、タイマーは「3時間」に設定しましょう。なぜ、3時間なのかというと、この時間は深い睡眠である「ノンレム睡眠」が多く現れるタイミングであり、そこでしっかり寝ておくだけでも回復がかなり変わってくるのです。

このときの注意点としては、「寝る直前にエアコンをつけるのではなく、寝る2〜3時間前からエアコンをつけるようにしておく」ということです。こうすることで、室内の空気だけでなく、家具や壁からも熱をうばい、「エアコンが切れてからも比較的長く涼しさを維持することができる」のです。

タイマー設定でやってみたにも関わらず、どうしても夜暑くて起きてしまうという人は、電気代はかかってしまいますが、夜間つけっぱなしにしておくことをオススメします。この場合は、「設定温度は28℃」にして、「ドライモードでなく、冷房運転」にしておきます。これは、体を冷やしすぎないようにするためと、「湿度の変化が激しいと呼吸が一定せずに逆に寝苦しくなってしまうのを防ぐ」という意味があります。

【自分の体と相談して無理をせずに文明の利器を使う】

本来ならば、エアコンなどの文明の利器をつかわずに、「自然の風だけで体温を調節」できればいいのですが、現状、都心部でそういった生活を送ることは、前述したように命にかかわってくる危険性もありますので、くれぐれも「暑いときには無理をせずに、エアコンを上手に利用して、しっかりと睡眠を取る」ようにして下さい。

How comfortable to spend the tropical night.
You get a good-quality sleep.