魂のQOLを向上させようVol.31
~「誰かのために」ということ

幻を真実として強く信じれば信じるほど、その想いがさらなる現実を 引き寄せて、ネガティブのループから永遠に出られなくなっていくのです。

魂のQOL向上のためのスキルを、鑑定師惠美子がお伝えするシリーズ。
今回は「だれかのために、ということ」について、お伝えします。

 

ひとはみな、世に何かをし、人の役に立つために生まれてきます。

そのためか、「誰かのため」だと、ものすごいパワーや勇気がでるように作られているような節があります。自分だけのために出せる力は大したことありませんが、それがひとのためとなるとものすごいパワーを発揮できるのは、まさにこの魂の性質によるものだといっても過言ではないでしょう。
それだけに、この性質が誤作動すると、想像もしていなかったような悲劇が生まれることも
あるのです。

例えば、毒親
子どもの人生に害になるような子育てをする親のことを「毒親」と呼ぶのですが、わたしはこれを「親の心配が募りすぎて呪いレベル」と鑑定の中で分析することがあります。
毒親にも色々なタイプがいるので一概には言えませんが、「四囲の環境」と呼ばれる「あまりにそういわれすぎて、結果害になってしまう」言葉のことを、そう分析しています。

「あなたには無理よ、そんなことしなくていいから普通に生きて頂戴」
「人間堅実が一番。地道にやりなさい」
「そんな夢みたいなこと言って」

この三つは、親の心配ゆえに子どもに掛かってしまった呪いの代表格です。
小さなころから、毎日呪文のようにこれを親から聞かされて育った子は成長するにつれて、「普通」であることを求めるようになります。
この呪いのポイントは、「周囲が決めた普通」であるところなので成長するにつれて、周囲の評価をより気にする人が出来上がるのです。

人と比べてどうか、ひとと違っていないか、みんなからはみ出ていないか。

常にそんなことを考えて、息苦しく生きていくようになってしまいます。
この魂が、例えば「ひととは違った個性を磨き上げる」という課題を持っていたとしましょう。

より個性を磨き上げ、執着を持つような環境を、自ら訓練のために選んで生まれてきた。
その結果より個性を特化させるためある意味「厳しい」環境が用意された。
でも、その環境が予想よりも厳しすぎて、朱に交わって紅くなる道を選んでしまった。

気持ちはすごく判ります。
でも、それが自分で作り上げた魂のプログラムだった場合、朱に交わっても紅くならない道に行かない限り、エラーが出続けていることになるので、現実ではそのプログラムが修正されるまで、ある種苦行の人生が続いてしまうこともあるのです。

「わたし、何か前世でひどいことでもしたんでしょうか?」
そういって鑑定にお見えになる何割かに、こんな思い違いが原因になっている方がいます。
この方のお尋ねには、
あなたは生まれる前に自分が決めたことを黙々と実行しているだけです。でも、目的を忘れてしまった。ちゃんと思い出ぜば、もっといい人生を手に入れられますよ
と答えています。

ある種の勘違いが原因で引き起こされているだけで、そもそも前世でしたひどいこともなければ、誰かが何かをされているわけでもないからです。

 

幻影はこうして、いとも簡単に生み出されてしまいます。

そして、その幻を真実として強く信じれば信じるほど、その想いがさらなる現実を引き寄せて、ネガティブのループから永遠に出られなくなっていくのです
そんなばかげた話、もったいなくはないですか?

人はみな、幸福になるために生まれてきます。
そして、幸福になるのは世のため、人のために働いていく必須条件だからなのです。自分が持っていないものは、人に分けられません。

だから、幸せがなんであるかを理解できていない人は、誰のことも幸せにしてあげられない。
そのためにはまず、最初に自分が幸せになることです。
そのことをきちんと理解して欲しいからこそ、わたしは鑑定の中で「まずあなたが幸せになってください。わたしとご縁ができたからには、幸せになることに手を抜くことは許されませんよ」とお伝えするのです。

誰かのために、何かをしたい」 人であるなら、誰もが必ず一度は思い願うことだと思います。その実現のためにはまず、「誰かのため」とはどういうことなのかをきちんと理解することそしてなによりも、自分がまず幸せになることが重要なことなのだとしっかり理解して欲しいと思います。

 

人は本来、自分が持っている以上のものはひとに渡せません。

その一方で想像以上のものを相手に渡してしまうことがあります。
それは「渡そうと思っていないものは、予想もしていない形で相手にもたらされることもある」ということを意味しています。
それが傷になるか、幸運になるかわからない不可抗力というものが、この世には存在している。そんなことも、少しだけ頭の片隅に覚えておいて欲しいと思います。

 

》前回の記事はこちら《