サイキックとミディアムってなにが違うの?〜「霊能者」や「超能力者」とはどう違う?

日本の霊能者に比べると、人の霊だけでなく、より多くの存在へアプローチする一方で、自分が霊に憑依されたりするといった「おどろおどろしさがない」のも特徴かもしれません。

【霊能者と超能力者 ミディアムとサイキック】

日本では、特殊な能力がある人物のことは「霊能者」「超能力者」として区分することが多いように思えます。
厳密にいうと、霊能者の中にも、神職や僧侶、修験者などといった宗教者がいたりするわけですが、「大きな区分としては上記の二つになる」と考えてもいいでしょう。

同じように最近スピリチュアルな業界でよく聞く、サイキックとミディアムも似たような概念といえるでしょう。
とても簡単にいってしまえば「ミディアムは霊能者、サイキックは超能力者」となるのです。
ただし、これは非常にざっくりした分類です。
サイキックを霊能力者とすることも多くあるのです。
しかしながら、「日本人的な感性でいうとこの分け方が一番わかりやすい」と思います。

 

【英語で見る「medium」と「psychic」】

といっても、ミディアムやサイキックというのは元々は英語ですので、英語からもその意味について考えてみましょう。

まず、ミディアム。
こちらは「medium」。
直訳すると「霊媒」となります。

つまり、「死んだ人の声を聞くことができる能力」をもっているわけですが、死んだ人だけでなく、「神や精霊といった存在」もそこに含まれます。

一方、サイキックとは「psychic」。

こちらは直訳がちょっと難しいのですが「心霊」や「超能力」「心霊の影響を受けやすい人」などとなります。
ミディアムは人限定なのですが、サイキックは「現象や能力」にまで及んでいるのがややこしいところでしょう。

また、サイキックの語源を辿っていくと、ギリシャ語の「psyche」だといわれています。
こちらは「魂」をあらわす言葉ですので、「人間の中に眠っている超越した力、すなわち超能力」というのがサイキックには最もふさわしい気がします。

 

【受動的なミディアム、能動的なサイキック】

ただし、前述したように、海外ではこれらの用語は「厳密に区別されずに使われている」感じがあります。
ただ、声を聞いたりメッセージを受け取ったりするという「受動的な力を持つ人をミディアム」として、「自ら何らかの形で働きかける力をもっている人はサイキック」とするという分け方も存在しています。

定義が定まっていないわけですので、受け取る側があるていど解釈する必要があるのですが、スピリチュアルな業界に限定した場合は、ミディアムというのは、おおよそ霊能者であると考えて間違いはないでしょう。

単に霊や高次の存在からのメッセージを受け取るだけでなく、それらのメッセージを活かしたり、自らの精神的な回路を開いたりするための技法などを指導してくれるというのが、スピリチュアルな世界でのミディアムです。
日本の霊能者に比べると、人の霊だけでなく、より多くの存在へアプローチする一方で、自分が霊に憑依されたりするといった「おどろおどろしさがない」のも特徴かもしれません。

 

【ドラマで一躍知名度を得たミディアム】

今まで、海外では霊的な力を持つ存在はサイキックといわれることが多かったのですが、ミディアムという言葉が増えてきたのは、アメリカで2005年から2011年にかけて放送された『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』が要因かもしれません。
こちらのドラマのオリジナルタイトルがそのものズバリ「Medium」なのです。

このドラマは実在する霊能者をモデルにしたアリソン・デュボアという主婦が、その力で事件を解決していくというものであり、徐々に人気は下降を辿ったものの、「第7シーズンまで制作」され、日本でも放送されるほどの人気ドラマでした。
こうしたことがあり、ミディアムという言葉が市民権を得て、ミディアムだけでなく、「サイキックミディアム」などといった肩書きも登場するようになっているわけです。

日本人にとってはあまりなじみがない言葉である「ミディアムとサイキック」。
今後はサイキックとミディアムの棲み分けも進んでいき、しっかりとした定義が生まれてくるかもしれませんが、今のところは、「ミディアム=霊能者、サイキック=霊能者もしくは超能力者」というような形で把握しておけばOKといえます。

 

What is the difference between Medium and Psychic?
Compare with terms in Japan.

 

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