東京・高田馬場の「占いヒーリングカフェ 神々の森神社」を運営している、神職・カウンセラーの北澤と申します。
「近代以前の文化（特に神道文化）が持っていた、心を癒す流れを取り戻し、現代的な心理学やヒーリングと調和させる」ことを目標に、神社・占いカフェ・カウンセリングルームが一体となった施設（神社カフェ）を運営しています。
連載で、太古の神社で行われていたと思われる、心を癒す方法と、そこから発想される様々なことについてお書きしていきます。
◆占いの残念な部分 1つ目
前回、前々回と、占いの好きな部分と、残念な部分についてお書きしました。
残念な部分の理由は、現代の占いに、「嘘」があると感じることから来ていることです。（強い言い方ですが、あえてこうお書きしました）
残念な部分の１つ目が、「～座は～です」という形での情報です。
占いとは、何か類型に当てはめて、よくわからない予知やアドバイスをするものだ……
こんな占いへのイメージを持つ方が多いのは、メディアに氾濫する占いを見れば当然と言えます。あくまでもこの「～座は～です」というコミュニケーションは、占いの発想のごく一部を、かなり無理して使っていると思います。結果、「嘘」の要素があると感じています。
◆占いの残念な部分 2つ目
2つ目は、「あなたは～という風になりそうよ」
という、「未来や本質を伝えるような言い方」が、普通の占いのコミュニケーションだ、とされている点です。ここにも「嘘」がある、と感じています。
占いという方法は、とても直感が研ぎ澄まされる瞬間があります。ただ、それを何かすごい能力で受け取ったかのように伝えてしまうのは、コミュニケーションの仕方として、とても稚拙な感じがします。占いによって現れたものを、いらっしゃった方と完全に対等な立場で、うまく捉えられた時に、意味深い場が現れる、と感じています。
◆占いの本質
占いの本質とは何か。それは、「自分の本当の心に気づくことができる」ということだと思います。
人間は、落ち着いた状態、心がクリアーなであれば、自分が何をすべきか自然に分かっているものだと思いますし、それがそのまま「未来や本質がわかる」状態だと言えると思います。
こうした働きは、日常生活でも起こってくることです。何かに悩みぬいていると、物の見方、事実を見つめる角度が急にふっと変わることがないでしょうか。すっと救われるという。恐らくは、今読んでいただいているあなたにも、経験があるのではないかと思います。
◆占い的な体験がが起こるということ
何か仕事で失敗してしまった、不安な憂鬱なことがある。そういう時の心はすごく不安だと思います。その時に、逃げずに悩んでいくと、悩みの角度が急に変わることがある。
それは、何か人に会って話したり、テレビを少し見たり、ということで起こるのかもしれません。その問題を忘れよう、無視ようというのではありません。何か、折に触れて、ふっと心が軽くなる。常に起こるわけではありませんが、そういう「気づき」の機能を人間の心は持っています。
◆占いセラピーのセッションで起こること
占いの時に起こる体験というのは、こうした心が軽くなるような体験を、もっと的確に起こすという感じです。「悩み」というのはそういう気づきを起こすことのできる大きな機会だと思います。こうした気づきを引き起こすことは、人に何かを伝えられてできることではありません。自分の本当の心が目前に形として現れている、ということを感じ、フォローする人と向かい合うことで、「気づきやすい状況」を作ることができます。神々の森神社では月の満ち欠けの流れや、神事に基づいたカードを使うことが多いのですが、どれも形としては非常に単純なものです。単純で、分かりやすいものに、深さがある。これを、一緒に読み込んで、感じていく。そういう中で、気づきが起こってきます。
◆気づきの普遍性と、気づきの場
気づきやすい「場」というものがあると感じています。落ち着ける場であること。ゆったりとできる場であること。原点に還ることのできる場であること。そして、聖なる存在や気の流れが感じられること。自分にとっても、他の方にとっても、「鎮守の森の神社」というのは、そういう場にぴったりであるようです。神社カフェで占いをやって感じるのは、神社のような環境は我々の祖先にとって、日常を離れ、本当の心に気づく場であったのだろうな、ということです。そういう気づき・心の生まれ変わりの伝統があるのは、本当にありがたいなと思います。
■占いヒーリングカフェ 神々の森神社■
失われた伝統を取り戻す。占い・神道文化・心理学が身につく、原点を感じる講座
「神事占セラピスト認定講座」を開催中 http://kamigaminomori.com/103
森と神社のある占いセラピーカフェ・新しい癒しの場所です
ホームページ http://kamigaminomori.com/
