オーロラは北極や南極だけで見えるものと思っていましたが、それら以外の場所でも見える場合があるようです。
最近では2015年3月18日に、北海道名寄市や北海道各地にてオーロラが観測されました。
そして同じ時期にアラスカ、ミネソタ、ウィスコンシン、ワシントン、ノースダコタ、サウスダコタのアメリカ各州でもオーロラが観測され、そしてオーストリア、イギリス、ニュージーランドなど世界各地でもオーロラが見えたそうです。
ちなみに昨年12月25日には、地球だけでなく火星でもオーロラが観測されました。(http://www.sankei.com/life/news/150319/lif1503190013-n1.html)
そして以前、三重県松坂市近辺でもかつてオーロラが観測された事があったようです。
古事記の研究で有名な本居宣長は小さい頃から日記を書いていて、その中にオーロラが発生した様子の絵を詳しく描いていました。彼は現在の三重県松坂市に生まれ育ちましたが、どうやらその近隣でオーロラが発生したようです。
実は彼が活躍していた18世紀半ばから太陽黒点の活動が活発になっていて、その影響がオーロラとなって現れたようなのです。
太陽黒点というのは太陽の表面の一部が黒く見える現象で、約10年ぐらいの周期で現れるようです。温度が周りの温度に比べて低い為に黒く見えるのですが、その黒点の周囲では太陽フレアという爆発が起きたりします。
太陽フレアの爆発は強烈な磁気嵐を発生させ、地球上の電力網や通信網に障害を生じさせたり、地球の温度を数度下げると言われています。因果関係ははっきりと実証されていませんが、穀物相場や景気が低迷したり、不況になったりする事もあるようです。そして地球の地震発生にも影響を与えていると言う研究者もいます。
磁気嵐は地球の電磁場(オーラ)を弱くさせ、色々な場所でオーロラを発生させるようです。本居が日本で見たオーロラはそんな状況の時に発生したものと考えられます。
太陽黒点は18世紀半ば頃から活発に発生するようになってきました。その頃から、アメリカ独立戦争、フランス革命、そして明治維新など、世界の情勢は凄まじく変化していきます。それまであまり変化が無かった世界の情勢が、突如として動き出したのです。何らかの因果関係があると考えるのも無理はありません。
最近の太陽黒点の動きはと言うと、2010年頃から徐々に活発になり始めています。2015年である今年は、10年周期の太陽黒点の活動のピークの年のようです。
現に今年の3月17日には「太陽フレア」により強烈な磁気嵐が発生したのです。
その磁気嵐は巨大な衝撃波を地球に放ち、世界各地でオーロラを発生させました。
そして太陽からの磁気嵐は、地球だけでなく地球の上に住む人間にも何らかの影響を与えていると、僕は推測するのです。
太陽黒点が活発になりだした18世紀半ばに生まれた人々の中にも、それまでの保守的な考えを持っていた人達とは違い、天才的な考えや感性の持ち主がいました。幕末の獅子達と呼ばれた人達、そしてその動乱の時代に活躍した人達です。彼らは産まれながらに時代や世界に対しての危機感などを持っていて、人々を導いていくリーダーとしての素質を持っていたのだろうと思うのです。
(後編に続く……)