スピリチュアルな世界に興味を持つ色々な「スピ系女子」が増えているようです……

以前は精神的なものや、神秘的なものに興味をもっている人は一緒くたに「スピ系」としていたわけですが、最近ではより細分化された、「~女子」「~ガール」というものが登場するほど増加してるようです……

「スピ系女子」という言葉があります。

どちらかというと、否定的な意味で使われがちな用語ですが、とにかくスピリチュアルな世界に興味をひかれる女性というのは、どんどんと増えてきているように感じられます。

なぜ、増えてきていると思うのか? 

以前は精神的なものや、神秘的なものに興味をもっている人は一緒くたに「スピ系」としていたわけですが、最近ではより細分化された、「~女子」「~ガール」というものが登場しているのです。

ここ最近、若い女性がお遍路を行うということが多くなってきて「お遍路ギャル」などとして、ニュースなどにも取り上げられるようになりました。

そうした流れをうけて、苦行的なイメージがある「お遍路」を、よりライトで女性同士の楽しい旅として楽しめるようなものとして、

香川県は「おへんろ88ガールズ」という形でPRをしています。

お遍路は元々、僧侶が修行として行っていたものであり、正式な作法である「通し打ち」を徒歩で巡礼した場合には、だいたい1200㎞程度の道のりを歩く必要がでてきます。通し打ちとは、1回の旅ですべての札所をまわることですので、仮に1日30㎞歩いたとしても、40日以上かかってしまうことになります。

昔の人ならばともかく、現代人が一ヶ月以上の休みを取得するというのは、なかなか難しいので、一昔前は定年後の楽しみなどといわれていたわけですが、現代ではバスや車を使ってまわったり、歩く場合でも何度かにわけて巡礼を続ける

「区切り打ち」が主流となってきています。

前述のおへんろ88ガールズも、旅行気分で楽しむということを全面に出していますので、香川県としては、一度で巡礼を終わるよりも、なんども観光的に来て欲しいという考えなのでしょう。

このように紹介してくると、かなりお手軽になったように思えるかもしれませんが、車などを使ったとしても、お遍路はかなり手間暇がかかるものです。

きちんとすべてをまわったならば、それだけの御利益があるといわれていますので、「お遍路ガール」を目指す人は、ウォーキングの練習からはじめてみるのもいいかもしれません。

お遍路と同じように仏教系の活動にはまるスピ系女子には

「坐禅ガール」というカテゴリもあります。こちらは、田口ランディさんの同名小説で一躍有名になりましたが、坐禅や写経といったお寺の修行を楽しむ女性というのは、その前から存在していました。

これに関しては、坐禅ガールという言葉はないものの、海外のほうが禅を瞑想として生活に取り入れるという女性は多いかもしれません。

よりライトなスピ系女子としては

「御朱印ガール」というのも話題となりました。これは、神社やお寺などで授与される「御朱印」を貰うことに楽しみを見いだす人たちのことです。

御朱印の起源はさだかではなく、お寺が先にはじめたというもの、神社が先にはじめたというものがあるのですが、基本的にその形態はほとんど同じで、参拝をした後で「ご朱印帳」に朱印と神社やお寺の名前を書いてもらうようになっています。

この流行はパワースポットブームと共にはじまったのだともいわれていますが、最近では参拝もせずに、御朱印だけをスタンプラリーのように集める人も増えてきており、きちんとした参拝をせずに御朱印をもらわないようにという警告をだしているお寺などもでてきています。

お遍路ガール、御朱印ガールなど、ライト系になるほど、色々な問題もでてきてしまいますが、それだけスピ系女子の裾野が広がっているといえるでしょう。つい最近、和歌山県が

「妖しガール」というものを考え出しました。

これは、熊野地方の不思議な伝説や、妖怪に関係するスポット10ヶ所のうち、5ヶ所以上を巡って応募すると、証明書が貰えるというもので、御朱印よりもさらにスタンプラリーっぽいものですが、こういったスピ系女子を目的とした町おこしは今後も増えてくることでしょう。

新しく生まれるスピ系女子に共通するのは、どれもが古くから伝統のある文化に興味をもっているということがわかります。

そういった文化に興味を持つというのは大切なことですが、あまりにもライトすぎて、本来あるようなしきたりを守らないと、御朱印ガールのように悪い評判が立ちかねませんね。

スピ系女子という名称が悪いものにならないように、古くからの文化や伝統にはしっかりと敬意を払った上で、女性らしい感性で楽しんでいきたいものです。