魂のQOLを向上させよう⑦~節分の起源「恋愛の神様・貴船神社」

「節分」の起源は、なんと平安時代を舞台にした人間と妖怪のラブロマンス!?
魂のQOLを向上させよう⑦~節分の起源「恋愛の神様・貴船神社」

魂のQuality Of Life(生の質)向上のためのスキルを、鑑定師の恵美子がお伝えするシリーズ。
今回は、もうすぐやってくる節分についてお話します。皆さんは、日本の節分は何が始まりか知っていますか?
実は、あの行事には平安時代の恋の話が隠されているのです。室町末期に書き写された「お伽草子」の中にその物語はあり、「貴船の物語」として現代に語り継がれています。この「貴船」とは、京都にある恋愛の神様で有名な貴船神社のこと。恋愛の神様と節分、一見まったく関係なく見えるこの二つがどう関係しているのでしょうか。

お伽草子の「貴船の物語」には、おおまかにこのような物語が書かれています。

『その昔、内裏(いまでいう天皇)から招かれた宴で扇合わせ(平安時代に行われていた左右の組に分かれて扇を出しあい、その趣向の優劣を決める遊び)があった。
その際に内裏に頂いた扇の女性の姿絵に恋をした中将が、貴船の先にある鞍馬の奥の岩穴から鬼国に至り、天女にも勝るかと思われる美しい鬼の姫宮と出会った。姫の父・鬼の大王が二人を責めたため、姫は中将を守り、命を捨てた。そののち姫は、中将の伯母の娘として生まれ変わる。鬼は節分の夜に二人を襲うが、鞍馬の毘沙門天の教えでいり豆を打ちこれを避け、さらに五節句を営んで鬼軍を追い払う。
二人は幸せに暮らすが、やがて姫は貴船の大明神になり、中将は招神(まろうどのかみ)となって、ともに人々を守ることになった』(貴船神社公式HP「貴船の物語」より抜粋)と、いうもの。

この物語の通りに、いまでも貴船神社では五節句を祝う神事が続けられています。さらに貴船・鞍馬は京都御所から北東の方角に当たり、位置としては鬼門に当たります。鬼門はつねに邪悪がその方向から出入りすると考えられており、貴船神社も鞍馬寺も、ともに悪鬼の侵入を防ぐ皇都守護として皇室の尊崇を受けていたといいます。
神代の昔、貴船山に貴船の神が降ってきたのが丑の年の丑の月、丑の日、丑の刻であったと伝えられているそうです。

鬼と人間という、まったく違う種族として出会い、恋に落ち、やがて好きな人のために命を捧げ、転生し巡り合う。そうして添い遂げた二人が、いま神の姿に変わり、わたしたちに力を貸してくださる神社。それが、貴船神社ということになりますね。
実は、この二人の縁結びには、鞍馬の毘沙門天が一役買っているのです。扇に絵姿を描かせた張本人が、なんと毘沙門天。絵師にお告げを授け、鬼の姫宮を天女に勝る姿で見せて、描かせたのです。平安の時代、男は美しい女をめとることが幸せであるとされていたのだそうです。それゆえに、どうしても美しい女を嫁にしなければならなかった中将。ところが、誰一人として心が動かない。
そんな中将の心を動かしたのがこの扇の絵姿であり、命さえも危ぶまれる恋の病に陥ったといいます。やがて、扇の姿絵に恋焦がれた中将は、鬼国へ導かれ姫宮と出会う。

妖怪と人間が共存していた、平安ならではの物語だなぁと思いませんか? 節分の豆まきが、まさかこんな恋にまつわる起源を持っているなんて、ちょっとびっくりです。現代は妖怪ウォッチが大人気ですが、悠久の昔は妖怪と人間の関係も、とてもロマンチックなものだったんですね。

もうすぐ、節分。今年の豆まきは、福と一緒に恋愛も祈念して、豆をまいてみませんか? きっと貴船大明神と招神が、あなたの願いに応えてくれるのではないでしょうか。