一躍有名になったキーワード「審神者」今の時代にこそ求められる この言葉の真意とは?

古い時代の神道などで用いられていた「審神者」という言葉。 最近「刀剣乱舞」という無料ゲームのプレイヤーが「審神者」という名称だったために、一般の方に広く知れ渡るようになりました。

今までまったく一般的ではなかった言葉が、急に有名になる、そういうケースは稀にあります。
最近では「審神者(さにわ)」という言葉が一般的になってきました。

こちらは、もともとは、「神意を解釈する技能を持つ人」を意味する言葉でした。

古い時代の神道や、宗教団体などでは使われていた用語ですが、まったく聞いたことがないという人の方が多かったものです。

しかしながら、最近「刀剣乱舞」という無料ゲームのプレイヤーが「審神者」という名称だったために、一気に広がりました。

このゲームは、日本刀を「美男子に擬人化する」というもので、女性に大人気となり、GW初日には、ゲームのグッズを買うために「1km以上もの行列が出来た」ことでも話題となりました。

刀剣といった、日本古来からの文化をモチーフにしていることもあり、最近では全国各地の博物館なども、このゲームの影響を受けて刀剣の展示を増やしたりしているという話ですが、プレイヤーである「審神者」については、その本来の意味が詳しく紹介されることはありません。

ゲームでは「眠っている物の想い、心を目覚めさせ、自ら戦う力を与え、振るわせる技を持つ者」が審神者とされていますが、現実の審神者は冒頭で紹介したように、基本的には神意を解釈する存在でした。

語源としては、神からの神託を得る場である「清庭」であり、神聖な儀式の場を示したという説が有力のようですが、『古事記』や『日本書紀』などに書かれた記述をみると、神の依り代になった存在が話す言葉を解釈し、神がどのようなメッセージを伝えているのかを解釈していたようです。

そこから発展して、審神者というのは、巫女や依り代に降りてくる存在が、「何者なのか」を知る存在であるというようになってきました。

「神を名乗る存在」が本物なのかどうかを、問答によって引き出していくために、非常に多くの知識を有している必要があり、かなりの実力者でなければなることができないとされていました。

スピリチュアルな世界が一般にもかなり認識されるようになってきた現代。
天使や高次の存在から、メッセージを受け取るという人も増えてきました。

しかし、果たしてそれらは本当にホンモノなのでしょうか?

現代は、どちらかというと受け取るばかりで、その判断をする人を養成するという方向性が失われてしまったようにも思えます。

奇しくもゲームがきっかけとはいえ「審神者」という言葉が一般的になってきたのは、スピリチュアルな世界でも、広く正しい知識を有し、優しさだけでなく、厳しさをもって判断していくという審神者が必要になってきているようにも思えます。

New general longer and words.
“Saniwa” = Judge.