最初はなんとなーくブルーな出来事を思い返していたら、いつのまにか前より増してブルーになってる……という事、ありませんか?
今回のキーワードはストレスホルモンの『コルチゾール』と、記憶に関する脳の器官『海馬』です。脳と感情に興味がある方は、ぜひ読んでみて下さいね!
私達の脳は通常、グルタミン酸によって「活性化」されるプロセスと、GABAによって「鎮静化」される2つのプロセスがバランスよく働いています。
でもこの繊細なバランスは、副腎から分泌される『コルチゾール』というストレスホルモンが過剰に分泌されると、崩れてしまいます。
そして『コルチゾール』が増えすぎると、脳の『海馬』のプログラムを狂わせてしてしまうのです。
『海馬』の主な働きは
☆短期記憶の貯蔵
☆長期記憶を作るため前頭葉と連携する
☆「これは脅威だ!怖い!」と出来事を識別する
そして最後が今回のポイントなのですが……
☆副腎にストレスホルモン『コルチゾール』の分泌を「止めなさーい!」と指令を出す。
つまりストレスが大きいほど
↓
海馬にダメージを与え
↓
コルチゾールよ、止まりなさい!の指令が出しにくくなり
↓
更にストレスを感じる
という悪循環に陥ってしまうという訳です。
こわいけど、私、実は身に憶えがあります……
今みたいに自分の感情を客観的に認知し、事実を正確に捉える力がなかった10年前、一つの出来事をきっかけに、私の感情は奈落の底に続く螺旋階段を真っ逆さまに落ちて行って「離人神経症」というのにかかり、それは厄介な思いをしました!
このシステムを知っていれば、ブルーな悲劇のヒロインチックの気持ちに浸り続けるのがどれ程、良くない事か分かりますよね。
その「時」ストレスを感じるのは仕方ないです。人間だから。
でも、ずっとそれにとらわれ続けていたら、理性の光を当てて、軽減させてあげないといけません。
(参考文献)
“Handbook of Anger Management ” Ronald T. Potter-Edron P227-229