魂のQOLを向上させようVol.28~変革期のリリース・人生の断捨離について

言葉のとおり手放す時期のことなのですが、変革のあと意味を持たなくなるものを手放して隙間を作り、新しく入ってくるものの受け入れ準備をする時期があります。

魂のQOL向上のためのスキルを、鑑定師惠美子がお伝えするシリーズ。
今回は「変革期に起こるリリース」について、お伝えします。

人生には、幾度となく変革期が訪れます。

変革期というのは、簡単にいうとその人の中で法改正が起こるタイミング
「年号が変わる(昭和→平成)」「道交法が変わる(自転車での歩道走行禁止)」みたいなイメージ。
人は成長をするために生まれてくる魂であるならば、成長の過程の中で幾度となく変革を繰り返し、そのバージョンをあげねばならない瞬間に遭遇していくのは、ある意味必然です。
ここで陥りがちなのが「正しい」「間違っている」という二極化した正誤の考え方。
この魂の変革において、正誤という考え方には、あまり意味がないだろうとわたしは考えています。
とはいうものの、「間違いではないけど、正しくない」というケースは存在します。
そうなると、ちょっと話がややこしくなってきますね。
つまり、「間違ってはいないけど、あんまりいい選択肢じゃないよね」というものがあって、「間違いではないけどそれって、正しくもないと思うよ」と言われることがあるのです。

この世には、正誤二つの選択肢しかないわけではありません。

しかし、最後に二者択一にしたほうが、シンプルになることも多いです。
「選べない幸福」と呼ばれるものですね。
でも、常にそればかりを行っていると、広がりのない、幅の狭い人生が出来上がってしまいかねません。
二つの選択肢が出されて、その中のどちらも選びたくなかったら、三番目四番目を自分で考え出す。
そうするうちにやがて、人生が個性的になり、深みが加わってくる。
選べない幸福の中にばかりいると、考えの幅が狭くなり、結果としてあまりいい結末を招かないような気がします。

なぜこの話をするか。

変革期に訪れる現象の一つに、「リリース期」があります。

これは言葉のとおり手放す時期のことなのですが、変革のあと、意味を持たなくなるものを手放して隙間を作り、新しく入ってくるものを受け入れ準備をする時期があります。
言ってみたら、人生の断捨離期なのですが、この時期に起こりがちなのが「正しい」「間違っている」という正誤二極化トラップ。
「わたしが間違っているから、みんないなくなっていった」
「正しいのは自分で、みんな間違っているのに判ってくれない」という二つの間を行き来する現象に陥りがちになります。
反対に、離そうとした人に「最後に孤独になりたければ、どうぞご自由に」くらいに言われてしまい、恐怖心から変革の歩みを止めてしまう、といったケースも少なくありません。

 

結論から言ってしまうと、この選択自体あまり意味を持ちません。

「あまり」とつけたのは、まったく無意味ではないからですが……。
だからといって、そこに大きな学びがあるかといえば、そうでもないのです。
では、なんのためにこれが起こるか。
単純に「次のところでは、これはもうそんなに重要な存在ではないよね」というのが、この人生の断捨離なのです。
例えば小学校。
学年が変わったら、旧学年の教科書は捨てますよね。
捨てないにしても、本棚からは下げると思います。
変革のリリース期は、まさにあの学年末春休みのイメージです。
古い教科書を下げて、新しい本がくる場所を作る。
その間、本棚は一時的に空っぽになります。
そこに「正しい」「正しくない」なんて判断をする人は、まずいないでしょう。

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ところが、これが目の前のモノや人となると、なぜか正誤を求める。
誰が悪いとか悪くないとか、裁きの土俵に置きたがる。結果、自己信頼を失う人、他者を責める人が誕生する……。
それって、まったく意味がないと思いませんか?
だからこそ、知っておく必要があるのです。
変革期のリリースは、誰にでも訪れます。
そこに正しい、正しくないという選択肢を当然のように持ってくるのは「変わりたくない自分があなたの中にいますよ。
変化を恐れる自分がどこからくるか、よく見てあげてください」という、ガイドからのメッセージだということを理解しておきましょう。

変化に対し、意気揚々と向き合えるとき。

反対に「もう限界、無理だよ」と弱音を吐きたくなるときと、人は二極へ揺れます。
でも、揺れていいんです。
なぜなら、人は反復の中を生きている生き物だから。
だからこそ、この揺れを無視したり、なかったことにしてしまわないでください。
そして揺れている自分をしっかり受け止め、抱きとめて、落ち着いて変革を受け入れられるように牽引してあげてください。
そのために三番目の選択肢が必要なら、堂々と作ればいいと思います。
仮に間違ってもいいんです。また選びなおしたらいい。
ただ、それだけのことなんです。

一番大事なのは、せっかく訪れた変革のチャンスを逃してしまわないこと。

変化するチャンスは何度も来ます、でも、上昇気流に乗れるという機会はそうそう訪れるものでもありません。
目の前にあるのが上昇気流だと思ったら、どうか一歩踏み出す勇気を常に持っていて欲しいと思います。