元々は神聖なものだった山登り、スピリチュアルな登山方法とは?

これからのシーズンは植物や動物の生命力が満ちあふれており、それだけに「不思議な現象に遭遇したりすることも多い場所」なのです。
元々は神聖なものだった山登り、スピリチュアルな登山方法とは?

【山開きが開始】

7月1日には、多くの山が「山開き」をしました。世界遺産となり、登山者が増えてる「富士山」でも、山梨県側にある「吉田口」と呼ばれるルートが山開きとなっています。現在では、山開きというと、「登山シーズンの開始」といった雰囲気があるかもしれませんが、本来は宗教的な行事として行われていました。山開きとは、「神様に人が山に入ることを許可して貰うものだったのです。

日本は山が多い国のために、古くから「山岳信仰」が盛んに行われていました。「山上他界」「山中他界」という言葉がありますが、山の上から先は別の世界、つまり、死んだ後に人は山へと登り死後の世界へと向かうというのが「山上他界」であり、山そのものが、平地とは違った死者の国であるというのが「山中他界」ということになります。

つまり、山というのは、異界であり、普段私たちが生活している場所とは違っていると考えられていたわけです。「修験道」が山の中で修行を積み重ねるのは、異界に身を置くことで、現世に戻ってきたときには、「通常とは違った力が得られているはず」だという、信仰が元になっているともいわれています。

 

【山ガールと女人禁制】

5年ほど前から「山ガール」という言葉がでてきました。2012年には熊本県で「山ガールサミット」が開催されたりと、現在ではすっかり一般的なものとなりましたが、今までの登山用具ではなく、より「ファッショナブルなスタイルで登山をする女性」をあらわした言葉であり、スカートをはいて山に登るケースもあるのだそうです。

自然にふれあい、なおかつ健康にも良いということで、登山が女性に人気がでてていますが、古来からの山岳信仰では「女性は山に入ってはいけない」という決まりがありました。これにはいくつかの説があり、「山の神様は女性であり、とても嫉妬深いため」に女性が入ってくると災いを起こすというのが比較的ポピュラーなものです。

現実的な理由としては、女性は体力がないので今のように登山道が整備されていない山に入るのは危険とされていたことや、生理中などで血の臭いがすると野生の動物を呼び寄せてしまって危ないというようなものもあったといわれています。

このような理由から、長い間、「女人禁制だった霊山」も多くありますが、最近では修験道も女性に門戸を開いているということで、完全に女性が立ち入りを禁じられている山というのは少なくなってきています。

実際のところ、一般的な登山ルートであれば、昔に比べると危険性ははるかに少なくなっていることから、女性に登山を禁じるのは時代錯誤といえますし、そもそも、山が女神のものだとしたならば、女性が山に魅力を感じるのはある意味当然ともいえます。

とはいうものの、古くから異界と考えられていただけあって、山には独特の雰囲気が漂っていることも事実です。特にこれからのシーズンは植物や動物の生命力が満ちあふれており、それだけに「不思議な現象に遭遇したりすることも多い場所」なのです。

 

【登山のためのスピリチュアルな作法】

そこで、夏に登山を予定している方のために、昔から伝えられてきた山登りの作法について、いくつか紹介しましょう。

・入山前には身を清める
山は異界であり、神様の影響を強く受ける場所、すなわち「神域」ですので、そこに立ち入るときには、しっかりと身を清めて、エネルギーを浄化しておきましょう。

・登山道に足を踏み入れる時には一礼をする
神社などの神域に入るのと同じで、しっかりと礼儀をしめしましょう。このときに、山に入らせてもらうことを心の中で祈願します。

・頂上まで近づいたら入山の感謝を捧げる
神域である山の奥まで立ち入らせて貰ったことに感謝をささげると共に、ここまでの道中を守護してもらったことにも感謝をしましょう。

・山の中にあるものは持ち帰らない
基本的に異界であり、神域である山のものは勝手に持って帰ったりしないでください。物理的にも生態系の問題などがあるので、生き物や植物はくれぐれも勝手に持ち帰らないようにしましょう。

・大きな声でしゃべらない
昔は山で働く人たちは「山言葉」というものを使っていました。これは、ある特定の言葉をしゃべると祟りなどがあるという考えや、山いう神域を穢さないように、日常を持ち込まないようにするなどという意味合いがあったようです。
さすがに、そこまですると苦行になってしまいますが、あまり大きな声でワイワイとしゃべるのはやめたほうがいいでしょう。

・下山時に感謝をささげる
最後に山から降りたならば、山に向かって一礼して感謝を捧げましょう。これには、登山を許可してくれた上に、最後まで無事を見守ってくれたことへの御礼という意味もあります。

基本的には、「神社やお寺といった神域」に入るときと同じマナーですが、限られた空間である神社などに比べると、山は広大であるために、ついつい神域だということを忘れがちになってしまいます。しかしながら、山というのは「最も古い神域」ともいえますので、しっかりとしたマナーを持つことが大切です。そうすることで、登山中にエネルギーレベルで手助けをしてもらったり、見えないなにかの守護を感じたりできるはずです。

これから登山にはぴったりの季節となってきます。安全になってきたとはいえ、まだまだ山には多くの危険が潜んでいますので、物理的にもスピリチュアルな面でも、しっかりとマナーをまもって楽しい登山を行ってみて下さい。もしかすると、今までとはまったく違った景色をみることができるかもしれませんよ?

Spiritual manners to climb the mountain.
Topics surrounding climbing of women.

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