私たち人間は、「音を聴いています」。
ですが厳密にいうと、一定の範囲の周波数を鼓膜で振動として感じたものが音に変換されているのです。その周波数の範囲はおおよそ「20Hz~20000Hz」ぐらいだといわれています。
この範囲を「可聴域」といいますが、実はかなり個人差があるだけでなく、音として認識することはできない可聴域下の音でも、人に影響を与える可能性があるのだそうです。
最近明らかになった「地球のハミング」と呼ばれる低周波もそのひとつ。
人間の耳にはほとんど聴こえず、可聴域下を聞き取りやすい人にとっては、耳鳴りのように聴こえることもあり、人によっては頭痛などまで引き起こしていたこの音は、今までは原因が不明とされていました。
イギリスでは「ブリストル」という都市に住む多くの住民が、この音によって頭痛などを訴えたことから「ブリストルハム」という言葉すら生まれました。
なんと最新の研究によると「海洋波」という、動きの遅い巨大な波によって、地面に振動が伝わり、低周波を生み出すというのです。
この地面を伝わった振動は、地球の中心部である「核」まで届くといわれていますが、そこまではいかないまでも、地球の中心では常に不思議な音が聞こえているのです。次に紹介するのがその音。
The sound of the earth from Lotte Geeven on Vimeo.
こちらは、「深さ9km」という長大な穴を掘り、その中に機材を持ち込んで録音したものです。
地球の内部というのは、まだまだ未知の分野ですので、この音がいったいどういった理由で発生しているのかははっきりとしていないのですが、なんとなく地球の鼓動といった感じもあります。
さらに、「地球外から届いている」という音もあります。
「チュリモフ・ゲラシメンコ彗星」という彗星から発せられた信号は、20年以上前から地球でも受信されており、宇宙人からのメッセージではないかといわれていました。
この音は、彗星の周囲で起きる磁場の振動によって発生しているもので、超低周波であり通常は人間が聴くことができるレベルのものではありませんが、それを機械的に加工して聴き取りやすくしたものが次のもの。
こちらは、なんとなくカエルの鳴き声を思い起こさせるようなものですが、聴いていても不愉快ではなく、なんとなく心が落ち着いてくるような不思議な感じがあります。
耳には聴こえなくても、地球上だけでなく、宇宙からも音は降り注いできています。
静寂の中で、なにかを感じた時、
実は耳では無く他の感覚で
音を受け取っているのかも知れませんよ?
Sound inaudible to the ear.
Earth’s heartbeat.
Song of the comet.
Do you feel the sound you do not hear?