感情美人への道Vol.16 ~ 自信のある子に育てる方法〜

「自分で考えて、人の役に立てる事をする」この事が、ひいては自分を大きく育てる事を、子供たちはこうして学んで行きます。

The way to build your child’s self-esteem

ネガティブな感情と上手に付き合える人は、「誰に何と言われようとも、自分は自分のままで価値がある!」という健全な自己肯定感を持っています。今回は、子供が自分に自信を持てるようになる方法をご紹介します。

まずは、実際にあったこちらのストーリーをお読み下さい。

小雨が降る中、社会科で図書館見学に出かけた小学3年生。
小学校から図書館までは片道1kmほどあり、学校に戻ってきたのは12時25分。
いつもは12時半に「いただきます」をするのですが、今日は準備の時間がたった5分しかありません。30数名の生徒は、給食当番も他の生徒も、内心とても焦っていました。

「教室に戻ったら、すぐに準備にかからないと食べる時間がなくなっちゃう!」
「今から準備するの!?間に合う訳ないじゃん!!」

上履きに履き替えて掛け足で階段を上り、勢いよく教室の戸を開ける子供たち。
すると、そこには全員分の給食が綺麗に配膳されていました。

「!!」
「いつの間に!?」
「一体誰が給食を分けてくれたんだろう!?」

給食を配膳してくれたのは、隣の組の生徒達でした。

隣の組は、前の時間に図書館見学に行ったので、学校へ戻るのが遅くなる事が分かっていたのです。

「図書館から帰って疲れているのに、急いで給食を準備するのは大変だろうな」
「もし帰って来て給食が並んでいたら、きっとびっくりして喜んでくれるかな」

そんな優しい気持ちを持って、クラス全員分の給食を用意してくれました。

実はこれ、先日私の娘が体験した事です。

「自分で考えて、人の役に立てる事をする」この事が、ひいては自分を大きく育てる事を、子供たちはこうして学んで行きます。
そして最初は「人のため」と思って始めた行動が「ありがとう」という言葉とともに、その子に「人の役に立てたんだ!感謝してもらえた!」と自分がここに存在する意味を与えてくれるのです。

子供の自信を大きく育てるのに、やたらめったらほめるより効果的な方法。
それは「あなたのおかげでとても助かったよ。ありがとう」という経験をたくさん積ませる事です。