インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』Vol.14 〜美髪ハーブで美しい髪を保ちましょう〜

一回5分程度の頭皮のオイルマッサージをするだけで、髪の健康状態に差が出ることは間違いなし!

本物美髪を育てる、アーユルヴェーダ伝統・ナチュラルヘアケア法<4>
Ayurveda tradition〜Natural hair care part.4

《定期的なオイルマッサージで、頭皮と髪をしっかり滋養!》

今回は、美髪を保つためには絶対欠かせない、頭皮オイルマッサージについてお伝えしたいと思います。

インドで暮らしていた頃、まず驚いたのが、ヘアオイルの種類の多さ。
よく通っていた老舗のアーユルヴェーダ薬局では、さまざまな色がついた液体入りのボトルが(ラベルが全部ヒンズー語で書かれているものが多く、緑、黒、水色、赤など、色も多彩)がずらりと並び、はじめ何に使うものなのかわからず、店主に聞いてみると、全部ヘアオイルとのこと。え?これも?あれも?

インドでは、伝統的に、頭皮のオイルマッサージは、美髪を保つためのひとつの儀式のようなもの。

それにしても、一体どれだけの種類のヘアオイルがあるのかと、その種類の多さに驚いたものです。

試しに数本買ってみると、さすが香料の国・インドのオイルだけあり、どれもエキゾな匂いのするものばかり。

頭に塗ると、その独特の匂いとハーブの効果がリラックス感を誘い、よく眠くなったものでした。

インド生活では、日々、スパイス類やお香の煙に囲まれて暮らしていたので、鼻が強い香料の匂いに慣れてしまい、ほのかな香りというものがすっかり物足りなくなってしまったのは、長いインド生活の後遺症かも。

赤いヘアオイル

赤いヘアオイル

それはさておき。
こういったヘアオイルに使われている主なハーブは、アムラ、ハイビスカス、ブラーミ、ブリンガラジといった、昔ながらに使われてきたハーブ。

ヘアオイルは大抵、ココナッツオイルベースかセサミオイルベースのものが大半でしたが、数種類のオイルが混ざったものもありました。

これだけヘアオイルの種類がある理由は、インドはアーユルヴェーダの発祥地で、ハーブの種類が多いということももちろんありますが、以前、インド人女性の友人との会話から、垣間見ることができました。

彼女が言うには、インドの女性たちは子供の頃から、「いい夫(お金をたっぷり稼いでくれる夫)を手に入れるために、「髪が綺麗なこと」と、「おいしいチャパティ(インドの家庭で食べられているパン)が作れること」が必須条件とされ、ある種、洗脳のように教え込まれて育つのだそうです

これは、インドは伝統的に、親が決めるお見合い結婚がメインで、未婚女性は社会的な地位がほとんどないという社会背景があることと関係がありそうです。

彼女の話を聞きながら、インド女性は大変そうだな、と思いつつ、インド女性にとって髪を美しく保つことが当たり前になっている理由にも、納得がいきました。

美髪ハーブのひとつハイビスカス

美髪ハーブのひとつハイビスカス

 

★頭皮マッサージから得られるメリット:
オイルマッサージは、頭皮を滋養しながら血行を高め、毛根に酸素や栄養分を供給し、健康な髪に育てます。一回5分程度の頭皮のオイルマッサージをするだけで、髪の健康状態に差が出ることは間違いなし!

★やり方:
髪の長さや多さにもよりますが、通常、一回のマッサージに使う量は大さじ1、2杯程度。オイルを手の平にとり、頭皮に塗って指の腹で程よい圧力を加えながら、ゆっくりとマッサージします。時間は5分~10分程度。
マッサージ後は最低1時間置き、オイルをじっくりと染みこませます。できれば寝る前にオイルマッサージをし、そのまま寝てしまうのがベスト。

★髪質別、おすすめオイル:
柔らかく繊細な髪 → ココナッツオイル
乾燥髪、脂性髪、枝毛の多いダメージ髪 → スイートアーモンドオイル
デリケートな頭皮、細い髪+薄毛 → ホホバオイル

ぜひ週2、3回は、オイルで頭皮と髪をたっぷりと滋養しましょう。