インド・アーユルヴェーダ留学記 その3~インドの流儀~

実はインド人はいつも家族単位で行動するのです。 1人では無く、いつも誰かと一緒です。 それは女性だけでなく、男性においても同じです。

無事にインドに到着したのは夜の10時を回った頃
夜遅い時間に到着というだけでもドキドキするのに、すべてが整う先進国でないインドに子供連れというありさまだったから心臓はバクバク。
同じ便に乗っていたむさ苦しいインド人たちと一緒に、押し出されるように空港の出口から出た私たちを出迎えてくれたのは……なんと暗闇にひしめき合う大量のインド人たち。

先方には私たち親子の写真はあらかじめ渡していたものの、肝心のお迎えに来る人の写真は送られてこなかったので、このインド人のお迎え大集団を前に、一体どの人が私たちのお迎えなの?!と戸惑ってしまいましたが、大荷物に子供達を連れてよたよた歩いていた私は、どうも目立っていたようで、先方が私たちを見つけてくださり一件落着しました。

初めてお目にかかったサポーターの方たちは、皆とても感じがよく、暖かく出迎えてくださったことで、これから先のインドでの生活も何とかなるだろうとちょっと明るい兆しが見えたのでした。

金子佳代インド留学

(お迎えに来て下さったシェリフご夫妻と、真ん中は大学生のイシャム君)

さて、お互いの自己紹介とあいさつを終え、ホテルへ向かおうとした矢先……出国前に随分と減らしたはずの荷物が、いざ車に乗せてみるとかなりの量だという事が判明。
実はシンガポールエアラインの荷物持込み上限量は30kgと他のエアラインの2倍。
つまり子供まで入れると我が家だけで90kgまで無料ということで、90kgよりもずっと少ない荷物しか持ってきていないという事しか私の頭になく、車に乗せるとどうなるかまでの計算をしていなかったのです。

迎えの車は十分な大きさのTOYOTAの四輪駆動でしたが、大人4人と子供2人+大量の荷物がこの中に全部収まる筈もなく、別途ホテルから呼び寄せたホテルの送迎車と2台にまたがり移動しました。

あ~っ、これでやっとほっと一息つける!!!!!!

と、思う間もなく、宿泊予定のホテルFLORAに到着。

 

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それもそのはず、宿泊先のホテルはまさかの空港の真ん前
この超~短距離の移動の為に大人が3人も来て下ったのです。
あらまあ、これならお迎えは全く必要が無かったわ、と内心思っていたのですが……。

なんと彼らの住まいは空港から車で30分以上も離れた場所。
こんな夜分に総動員された事を知った時には、本当に申し訳ない気分でいっぱいになってしまいました。

しかし、このことはインドでは普通だということを、後々知る事となりました。
そう、それがわかるとなぜ乗客数以上のお出迎えの集団が空港にいたのか、その答えが出るのです。

実はインド人はいつも家族単位で行動するのです。
1人では無く、いつも誰かと一緒です。
それは女性だけでなく、男性においても同じです。

ショッピングモールに行くと、男性たちが3人ぐらいで手をつないだり、肩を組んだりして歩いている姿を良く目にするのですが、逆に1人で歩いている人の姿は見かけません。

だから1人でいると変に怪しまれて噂になります。(南インド人は噂好きです)
そういえば、インドで見かけたひとりでいる人は、外国人くらいだったような気もします・・・。

団体行動ショッピングだけでなく大学入試であれ、旅行であれ、なんでもかんでも同じです。
家族か友人が必ず同伴します。
もしかしたら、その理由は強姦などが多発する危ない社会だという事かもしれませんし、まだ社会そのものが封建的なので、一人で行動するという考え方自体が無いのかもしれません。
とにかく団体行動の国なのです。

だから、出迎えが無いなんて最初から彼らには考えられない事なのです
どこであれ、何時であれ、出迎える、お見送りする。それがインド人の彼らの流儀だということをインドに滞在する中で、徐々に理解することとなりました。

 

そして、私は最初から家族連れだったので、その意味ではインドの流儀に則っていたので、好奇な目で見られることなく好きなように行動ができるという特権を持っていました。
もちろん言うまでもなく、その特権は最後まで最大限に活用してきました。

★前回までの記事はコチラ↓

【インド・アーユルヴェーダ留学記 その1~インド人でいっぱい~】

【インド・アーユルヴェーダ留学記その2 一路、スピリチュアルな国インドへ】

【インド・アーユルヴェーダ留学記 その4~インドには3つの時間がある~】

【インド・アーユルヴェーダ留学記 その5~新居物件は埃だらけ~】

【インド・アーユルヴェーダ留学記 その6~インドのショッピングモールは一大観光スポット!?~】

(続く)