自殺防止対策~【青い光の秘密】~

青い光は「興奮を抑え、気持ちを落ち着かせる」という心理効果があるとされており、さらに副交感神経を刺激することで、体温や脈拍、血圧を下げて、「リラックス状態に人を導いてくれる」力があるとされています。

JR東日本の新小岩駅は、自殺の名所という不名誉な称号を得つつあります。
どこの駅でも、人身事故は起こりますし、都心部では電車の本数も多いために、毎日のようにどこかで事故は起こっているのですが、新小岩駅は「突出して多い」ことで知られているのです。

2011年に「2ヶ月半で飛び込み自殺が5件」という、通常ではありえない件数を記録し、それが広く報道されたことで、自殺者が新小岩駅に集まるようになったのではないかという見方もありますが、2011年の年間で8件という多さは別格としても、それから後も年「平均4~5件」の人身事故が続いており、一般的な人身事故の発生件数では、ひとつの路線で年「平均5件」というケースが多いことからも、新小岩駅の人身事故発生率がいかに高いかということがわかります。

こうした状況をなんとか改善しようと、さまざまな試みがなされています。
その中でも効果が高いのではないかといわれているのが、青色の照明を使うというもの。
これは、イギリスのグラスゴー市が、街路灯を青色にしたところ、犯罪発生件数が減少したことから、注目されるようになったもの。

このケースをまねして、2005年に奈良でも青色の照明を街路灯に取り入れたところ、夜間の犯罪係数が9%減少したということで、日本でも注目が高まりました。

なぜこのような現象が起こるのかというと、青い光は興奮を抑え、気持ちを落ち着かせるという心理効果があるとされており、さらに副交感神経を刺激することで、体温や脈拍、血圧を下げて、リラックス状態に人を導いてくれる力があるからだとされています。

つまり、犯罪を犯そうとしている人が、青い光にあたることで冷静になって思い直すことで犯罪を抑制しようというわけです。
しかしながら、奈良やグラスゴーのような結果がでなかった場所もあるらしく、本当に犯罪抑止効果があるかどうか、はっきりした結論は出ていないのが現状です。

この青い光が人を落ち着かせるという力を利用して、自殺しようとする人を思いとどまらせるという方法が、あちこちの駅で行われています。
2009年には水戸駅で導入され、実際に自殺件数が減ったことで、JR東日本だけでなく、西日本や私鉄でも取り入れられ、ホームだけでなく、事故の多い踏切を照らすことでも効果をあげているのだそうです。

新小岩駅でもこの手法は取り入れており、ホームの天井をブルーの透過構造にして、外から入ってくる光が青くなるようにして、より広範囲を照らすようにしています。
さらに、構内に大型モニターを設置して、海やイルカといったブルーの色調が多い、ヒーリングビデオを流して、より心を落ち着けるようにしているのです。

これだけのことをしたにも関わらず、新小岩駅の自殺件数は減っていません。
これには、成田エクスプレスが通過するスピードが速いといったものや、根本的解決となるホームドアの設置が遅れているなどの物理的な理由もありますが、青の光が持つ「エネルギー的な要因」も関係している可能性があります。

心理的な観点ではなく、「エネルギー的な観点」からみると、青い光というのは「霊性」「神秘」といったものを象徴します。
つまり、青い光が多いと、霊的なものや、目に見えないものを引き寄せやすくなる傾向があるわけです。

すでに多くの人が亡くなっており、悲しみやさまざまな思念がある場所で青い光を使ってしまうことは、心理的な抑制作用よりも、霊的な作用のほうがつよくなり、その結果、別の世界への誘いとなってしまっているとしたら、ちょっと怖い話といえるでしょう。

2015年に入ってからも、多くの人身事故が起きている新小岩駅。
もっとも確実な対策であるホームドアの設置が一日も早く達成されることを祈ります。

Station accident occurs frequently.
Blue light or attract the spirits?