中世の魔術師が記した~『天使とのコミュニケーション術』~

日本でも天使は人気がありますが、エノク語が世の中にでてきたのが、16世紀、アルマデルが魔術書を記したのが17世紀、そして惑星の天使のシジルが生まれたのが18世紀と、数百年以上かけて、人類は天使とコンタクトを取る方法を求め続けてきたといえるでしょう。

日本でも天使は人気がありますが、その人気は昔からのものであり、「天使とコミュニケーションを取る」ための様々な方法が考えられていました。
現在のようにインスピレーションで受け取ったり、瞑想によって受け取ったりするという手法も、もちろんありましたが、「独自のシンボルを使う」という手法が多く存在していました。

冒頭に掲載している不思議な図形は『LIBER ARMADEL』という17世紀頃に書かれたラテン語の本にでてくるもの。
この本は中世に活躍した「アルマデル」という魔術師が自らの知識を書き記したものとして伝えられてきました。

中世の魔術師というと、映画や物語の影響で「悪魔を使役する」というイメージがありますし、実際にそういった書物も多くあるのですが、この本には天使のエネルギーを使う方法が書かれていたのです。

この不思議な図形は「シジル」と呼ばれるもので、これを使うことで「天使の次元へとアクセス」することができたり、天使のエネルギーのこもった「お守りを作る」ことが出来るとされていました。

次に紹介するのは、惑星の天使をシジルにしたもの。

天使のシンボル2
こちらは、19世紀の魔術結社である「黄金の夜明け団」で儀式に用いられていたというものですが、直線で構成されており、どこか前述のものと共通した感じがあるということがわかると思います。

このようなシジルがどうやって産み出されるのかというと、いくつかの手法があるのですが、もっともポピュラーなものとしては「魔法陣」を使ったものがあります。
魔法陣というと、六芒星や五芒星が組み合わさったものが有名ですが、そちらではなく、数学の世界でも使用される、縦横ななめの「数字が一定の規則で配列された」ものです。

天使や精霊の名前と、魔法陣の数字を照応させることで、独特のシジルを産み出すことが出来るのです。
これを使うと、自分の名前をシジルにしたりすることも可能になってきます。

最後に紹介するのは、天使の言語といわれる「エノク語」。 天使のシンボル3

どこかヘブライ語に似た文字なのですが、元々は天使が使っていた文字であり、バベルの塔の逸話にあるように、一番最初に人類が使っていた「統一言語」だとされています。
その後、言語が混乱する中で、一部が変形したものがヘブライ語なのだそうです。

エノク語が世の中にでてきたのが、16世紀、アルマデルが魔術書を記したのが17世紀、そして惑星の天使のシジルが生まれたのが18世紀と、数百年以上かけて、人類は天使とコンタクトを取る方法を求め続けてきたといえるでしょう。

21世紀の現代では、新たなる天使の言語やシンボルが生まれることはあるのでしょうか?

Introducing the symbol of the angel.
Symbol to take angels communication has several exist.