ココロセラピストが語る!『ピンチに対する考え方』とは?

『試練』と呼べるほどの「ピンチ」がやって来た時の対処法とは!?

僕の個人的な理想は、静かに心穏やかで健康的に生きることです。もちろん物事に対して無感動、無関心という意味ではありません。映画を見て「うわーっ!」と叫んだり、そういう楽しい刺激は大歓迎です。

しかし、ここからが現実的な話になって来ますが、人生というのはそんなに簡単なものではありません。運命とか宿命とか、そういう話が関係あるのかもしれませんし、別の何らかの影響力が働いているのかもしれませんが、生きていると色々なことが起ります。

たとえば僕がどんなに静かに平穏な暮らしを望んでも、時々想定外のトラブルに巻き込まれることがあります。予測可能でも対処不能なことに巻き込まれる事もあります。人はそれを『試練』と呼びます。

そのような状況では、残念ながら平穏は失われます。トラブルや厄介事に遭遇してしまうと、僕たちの多くの人は、真っ先にネガティヴな感情が湧いてくると思います。まず、ここでネガティヴな反応が生じてしまう事を悪だと決めつけない事が大切です。人は誰しも理不尽な出来事に遭遇した怒りや不安等の感情が湧きあがって来て混乱します。これは当然の反応なのです。ここで「うわぁ!嬉しいなぁ!」とか「ドキドキするぜ!」とか言っている人は、何らかの心理的トレーニングを積んだ人か、単なる『ドM』だと思います。

小さな問題なら大きなストレスに押し潰されること無くクリアできます。一方で、少なくとも自分にとっては大きな問題だった場合は、完全に冷静さを失ってしまい、場合によってはそこで生じたネガティヴな感情のエネルギーに支配されて負のスパイラルに陥ってしまうこともあるかもしれません。

僕自身も疲れきっていると、思考能力が著しく低下してしまい、負のスパイラルに陥ってしまうこともあります。これは一流の経営者であろうともセラピストだろうとあり得る事だと思います。

そこで、今回は人生のリスクマネジメントの一環としてピンチに陥った時の考え方を一緒に見て行きましょう。

1. ピンチと関係ないことはバッサリ切り捨てる!

ピンチになると、不思議と「生きているのが嫌になった」「生まれてこなければよかった」「私は呪われているに違いない」「僕はきっと前世で余程悪さをして来たのだろう」という考えが浮かんで来る人がいます。何の自慢にもなりませんが、僕も典型的なそのタイプです。生きているのが嫌になろうが、前世の因果だろうが、問題なのはそこではありません。ましてや本当にピンチなら自分の存在理由等をピンチの真っ最中に考えている余裕などありません。これでは100%的外れ状態なので、ピンチから脱するどころか余計に話はややこしくなってしまいます。このような考え方が浮かんで来てしまった事は仕方ありません。「こんなことを考えてしまう私は愚かだ」と思うことも同じくらい無駄です。「ピンチの時にはネガティヴなイメージが浮かんでくるらしい。しかしそれは今重要な問題では無い。問題の本質は何なのかを冷静に考えてみよう」と思えるように習慣づけて下さい。焦ると、どうしても混乱しますし、この手の話は一度聞いただけではすぐに忘れてしまうので、定期的にこの記事を読み返してくれると嬉しいです。

2. 場合によっては逃げた方が良い!

これは比喩ですので「そんなことあり得ない!」などと言わずに読んで下さい。たとえば、あなたが急にライオンに遭遇したとします。あなたは武器を持っていません。ライオンはあきらかにあなたを敵として認識し、隙あらば攻撃しようと身構えています。残念なことにあなたに仲間はいません。闘っても99.9%勝てそうにありません。現実にこういう目にあったら足がすくみあがって闘うことも逃げることも出来なくなるかもしれません。しかし、本当に危機的状況で自分の身が危険である時は、悠長に考えている場合では無いのです。「ピンチはチャンス!」とか、そんな下らない事を言っている場合ではありません。生きるか死ぬかの瀬戸際になったら、とにかく逃げのびて下さい。良いですか。恥がどうとか関係ないのです。生きているからこそ未来があるのです。

3. 助けてくれる相手にとやかく言わない!

どんなにピンチだろうと、心の底からこの人だけには助けられたくないという相手がいる場合には、はじめから徹底的に助けを拒否して下さい。危機的状況だろうとなんだろうと、コミュニケーション不能な相手と関わってしまうと余計に混乱してしまう可能性があります。嫌いな相手だろうとなんだろうと、今、この瞬間のピンチから逃れられるのなら文句を言わないと思えるかどうかは大切です。ピンチの最中に別の誰かと喧嘩している場合では無いのです。
これは極端な例ですが、ピンチに陥っている割に、助けてくれる人に対し、意味不明な要望を出す人がいます。「助けてくれるのはありがたいけれど、あなたが赤い服を着ている意味が分からない。どうして赤い服を着ているの?え?わからない?そんなことあるわけないでしょう!あなたは自分の衣服の色に対して何も考えていないのですか!」というような事を言ったら、折角手を差し伸べてくれた人にも助けて貰えなくなります。それどころか「二度と関わりたくない!」と言われるかもしれません。ピンチな時は確かに混乱します。思考能力も低下します。しかし、生理的に嫌いな何かがあるにせよ、その相手の言動や身なりや、その他にトラウマと結び付く何かがあるのか、こだわりがあるのかはわかりませんが、ピンチというのは、緊急事態であり、そんな事を言っている場合ではないということを肝に銘じて下さい。
危機的状況下でそんな意味不明な言動を取る人などいないと思うかもしれませんが、現実にいます。ピンチというのは誰かを言い負かす事ではありません。誰かを屈服させることでもなければ、服従させることでもありません。目先の何かよりも、とにかく危機的状況から脱する事が最優先であるということを忘れないように心がけて下さい。

人生に安定はありません。僕たちは常に不安定な状況にいるのです。もしあなたが今の状態を安定と感じているのなら、それは幻想です。たまたま安定しているように見えているだけなのです。生きるということは、常に変化するということなのです。宇宙の法則の中には絶対的な法則もあるかもしれません。しかし同時に混沌も存在するのです。僕たちは、そういう世界に生きているのです。

だから、望むと望まざるとピンチは時々やって来ます。そんなとき、もしもあなたが混乱し、失意の中にいても、混沌の世界に入り込んでしまったとしても常に希望を生みだして下さい。希望がゼロでもマイナスでも、自分で生み出すように心がけてください。

そして、ピンチを脱したら一回りも二回りも成長した自分を思いっきり褒めてあげて下さい。人生の醍醐味は成長なのですから。

あなたが、いかなる困難にも立ち向かえる知恵と勇気と行動力を持ち更なる幸福を得ることを心から祈ります。そして、僕もいつでもあなたの力になれるように精進したいと思います。