古代日本人が憧れた霊力を秘めた花〜梅

小さく可憐な花が日本人の好みにあったという説もありますが、単なる観賞用ではなく、「強い薬効がある」ことから、薬としても使えるという実用的な面があったことが、牡丹ではなく梅が輸入された理由のひとつといえるでしょう。
古代日本人が憧れた霊力を秘めた花〜梅

【今年は開花が早い梅の花】

まだまだ、寒さが厳しい季節ですが、今年は「平年より2週間以上早い開花」となっているのが「梅」。今では、日本人が好む花といえば「桜」がイメージされますし、日本の花というと「桜」が思い浮かぶという人も多いと思いますが、平安時代までは最も好まれていた花は「梅」でした。

奈良時代に歌われた和歌が多く収録されている『万葉集』には花を初めとした植物を題材にしたものが「1700以上」もありますが、その中で最も多く詠まれたのが「萩の花」で、次が「梅の花」となっています。梅の花が1位ではないのは、元々中国産であり、「日本に渡来したばかり」だったということが理由のようです。

 

【可憐な梅の花に秘められた薬効】

当時の中国は日本からみると、とても進んだ文化を持っており、その文化を取り入れるために、遣唐使を派遣するなどさまざまな交流を持っていました。当時中国で人気があったのは牡丹の花なのですが、なぜか、日本人は梅の花を輸入し、中国の象徴のようにして愛したのです。

小さく可憐な花が日本人の好みにあったという説もありますが、単なる観賞用ではなく、「強い薬効がある」ことから、薬としても使えるという実用的な面があったことが、牡丹ではなく梅が輸入された理由のひとつといえるでしょう。中国では「烏梅(うばい)」という、未熟な梅の実を燻製にしたものを漢方薬として現在でも扱っています。これには「鎮痛・解毒作用があり、煎じて飲むと風邪薬や胃腸薬となる」だけでなく、昔は、「擦り傷や切り傷の止血」にも使われたそうです。

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【最新の研究でより明らかになる梅の力】

梅の研究は最近でも進んでおり、「和歌山県立医科大学内にある機能性医薬食品探索講座」が、梅から「インフルエンザウイルスが増殖することを抑えることのできる化合物を発見」したり、「糖尿病や胃がんの予防」にもなるとして、特許を取得したりもしているのです。このような先端研究はもちろんですが、そもそも、梅を使った保存食品である「梅干し」は私たちの身体を健康に保ってくれる食品として古くから知られていました。

 

【梅が持つスピリチュアルな力】

美しく日本人の感性にもあっている梅ですが、「スピリチュアルな逸話」も残されています。各地の天満宮に祀られており、学問の神様として有名な天神様こと、「菅原道真」は「梅をこよなく愛した」ことで知られています。そんな道真が、京都から九州に左遷されてしまい、その悔しさから怨霊となり、都に多くの祟りをもたらし、最終的に神様として祀られるようになります。その発端ともなる、九州に左遷された際に「京都の道真邸に植えられていた梅が、一夜にして九州まで飛んでいった」という伝説があります。

この梅は、空を飛んで九州へいったことから「飛梅(とびうめ)」と名付けられ、現在でも九州にある「太宰府天満宮」でその姿を見ることが出来ます。さらに、各地の道真をご祭神とする神社にも、伝説をもった梅や、飛梅を株分けしたものがありますので、お近くに天満宮があるかたは、今の時期に訪れて、霊力をもった梅を眺めてみるというのもいいかもしれません。

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【インフルエンザや花粉症予防に梅を活用しよう!】

インフルエンザもまだまだ勢いが衰えていませんし、すでにスギ花粉が飛び、国民病ともいえる「花粉症」も猛威を振るってきています。そんなときに、前述したようにインフルエンザウイルスを抑制するだけでなく、体内でアレルギーを抑える「抗ヒスタミン剤と同じ働きをしてくれる梅」は、花粉症対策にもぴったりです。

梅の花を見て、そのエネルギーをしっかりと感じたら、次は「梅干しや梅肉エキス」などを摂取して身体の内側から、その薬効も取り入れましょう。そうすることで、これから訪れる春をより健やかに、楽しく迎えることができることでしょう。

Old Japanese liked flowers.
Various forces that plum has.

 

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