お祭りにだけ残った江戸時代の流行ファッション 腕守り

名前の通り、「二の腕に巻くことのできる布製の帯にお守りをいれたもの」です。腕に巻くということで、前述の懸守よりもさらにファッション性が高く、中にお守りを入れるだけでなく、刻んだ香木をいれて、「香りによる演出」も行われていたようです。

 

【常にお守りを身につけるのはスピリチュアルな観点からするとGood!】

スピリチュアルな観点からすると、お守りを身につけておくというのは、「エネルギー的な影響をダイレクトに受けることが出来る」ので、なかなかいい方法です。また、腕守りの場合は香木と共に身につけられるので、香りが精神に影響を与える効果なども考えると、「現代でも使われて欲しいお守りの持ち運び方」といえるでしょう。

今ではお守りといえば、定型のお守り袋に入ったものが基本となっていますので、江戸時代のようなお守り袋は使われなくなってきていますが、実は、形は若干違うものの、未だに現役で腕守りは使われています。

 

【勇壮なけんか祭りで活躍する腕守り】

現代でも腕守りが使われているのは、「灘のけんか祭り」。こちらは兵庫県で行われる大きなお祭りであり、3基の御神輿と、7基の屋台がぶつかり合うという、勇壮ながら荒っぽいものであり、そんな「お祭りで怪我をしないようにという意味合いと、無事にお祭りが成功するように神仏からの守護を得る」という意味合いで「腕守り」が使われています。

神社から授与された守札を腕守りの中央に縫い付け、さらに「守」という字を刺繍するというのが基本的な形ですが、最近では腕守り自体が市販されており、刺繍は守だけでなく、虎や龍などといった、力を与えてくれるモチーフや、四文字熟語などが使われているようです。基本的に、こちらの腕守りは女性が、恋人や伴侶に作ってあげるものだったということですので、よりスピリチュアリティの高い形で残っているといえるでしょう。

とはいっても、腕守り自体の知名度はとても低いものですので、「スピリチュアリティとファッション性が統合されたアイテム」として、江戸時代のようにまたブームが来ると面白いと思いますが、いかがでしょうか?

 

(トップ画像:灘のけんか祭り、ウィキペディアより)