生理がこない! 生理不順になってきたのは更年期? 手のケアで予防を!(前編)

「生理がこないのが何か月も続いています」
「前より生理がくる間隔が長くなって生理が不順なんですが……、これって更年期ですか?」

というご相談が私にはたくさん届きます。

あなたにはあてはまりますか?

40歳近くなってくる30代後半の女性からの相談で多いのが、生理のリズムが以前と変わってきている生理不順のお悩み。

「前より生理がくるのが早い」というのは、以前の記事の「30代で生理の周期が早い原因は冷えと○○の老化」でも取り上げ、「女性ホルモンのはたらきが弱っているサイン」とお伝えしました。

https://www.el-aura.com/nurse%ef%bd%b0megumi20160818/

生理がくるのが早くなっているだけではなく、35歳以上なら生理がくる間隔が長くなっていたり、生理が何か月もこないのも、女性ホルモンのはたらきが弱っているサインですが、30代のうちはまだ更年期になっていないことがほとんどです。

 

30代後半ではプレ更年期で生理不順になる

生理不順で生理が何か月もこないと、「これって更年期ですか?」と心配になる女性が多いですが、30代のうちは更年期とまではいかない、更年期の前の段階、プレ更年期で、女性ホルモンのはたらきが弱っていて生理がくるのが不順になっているだけのことが多いです。

更年期とは、生理がこなくなって終わる閉経の前後10年間くらいのことで、だいたい45~55歳ぐらいの年齢だといわれています。
ですから、30代だと更年期になるにはまだ早い時期です。

30代で生理が毎月こなくなっていると、「更年期かな?」と思ってしまうと思いますが、産婦人科医の対馬ルリ子先生は、

30代で更年期になっていることはほとんどないけれども、「プレ更年期」といって、30代後半では体も老化していきているので、女性ホルモンをだしている卵巣も老化してきていて、女性ホルモンのはたらきが弱まり、生理不順や更年期のような症状が出やすい

と、話しています。

更年期じゃなくても、30代後半にもなれば、女性ホルモンのはたらきが弱まりやすくなり、生理も不順になりやすいのです。

女性ホルモンを出している卵巣は、35歳ぐらいから老化が進み始めます。卵巣が老化しはじめれば、下のグラフのように、女性ホルモンが出る量もゆっくり減ってきて、そのはたらきが弱まりやすいのです。

とくに、女性ホルモンのエストロゲンは、体温や呼吸など体調を整えるはたらきがある自律神経のはたらきをサポートしていますので、エストロゲンの量が減ることで、自律神経のはたらきが弱まって、体調不良も起きやすくなります。

生理不順のほかにも、

「疲れやすい」
「だるい」
「ほてるようになってきた」
「のぼせるようになってきた」
「汗をダーっとかく」
「イライラしやすくなった」
「気分が落ち込みやすくなった」
「眠れないことが多くなった」

という症状がよく出るようになってきたときには、30代後半のプレ更年期で、女性ホルモンのはたらきが弱まって出ている症状の可能性が高いです。

心配な時は、産婦人科や婦人科でホルモンの検査などをしてもらってください。

プレ更年期の症状は、婦人科や産婦人科で、女性ホルモンの量を安定させる方法としてピルを使ったり、漢方を使うことで改善しやすいですので、相談すると、薬で症状が楽になることもあります。

 

——後編の予防へ続く——

 

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