NHKで放映「新・瞑想法 マインドフルネス」〜その効果や広がりをレポート〜

マインドフルネスで変わるのは脳の活動だけではありません。 何と脳の構造まで変わってしまうのです。

 

簡単に実践!

番組では、マインドフルネスの実践方法を紹介しています。

呼吸に注意を向ける
息が入ってくる体の感覚を感じるようにします。
すると、お腹や胸が膨らんできます。
それを「膨らみ膨らみ」と心の中でとなえます。
出ていく時は「縮み縮み」と心の中でとなえます。

このとき大事なのは呼吸をコントロールしないこと。
深く吸いたい時は深く吸い、浅く吸いたい時は浅く吸います。

しばらく続けていると何か雑念が浮かんできます。
そうしたら「雑念、雑念」と心の中で自分に声をかけます。
そして、「戻ります」と自分に声をかけます。
そして、呼吸による身体感覚に戻します。
これが出来るようになったらいよいよマインドフルネスを始めます。

 

いろいろなものを同時に感じる

注意のフォーカスを広げていきます。
これをパノラマ的注意といいますが、足の裏が床についている感じ、お尻が椅子についている感じ、体がすっと伸びている感じなど、なるべく同時にいろんなものを感じ取ります。
すると雑念自体があまり出て来なくなります。

最後はまぶたの裏に注意を向けてゆっくりと目を開けます。
最初は、一日10分程度でOKですが、時間はあまり重要なファクターではありません。
自然が豊かな公園の中を歩くと、マインドフルネスと同じような効果が出るというデータもあります。
歩いて行くといろんな刺激が入ってきます。
それを五感で感じとっていくというのがマインドフルネスでやっていることと共通しています。

 

マインドフルネスで脳の構造まで変わる

brain-951874_1920-1

マインドフルネスで変わるのは脳の活動だけではありません。
何と脳の構造まで変わってしまうのです。

ハーバード大学のサラ・ラザー准教授は1日45分のマインドフルネスを8週間行った人の脳がどう変わるかを調べました。
すると、マインドフルネスを行った人は、海馬の灰白質が5%大きくなっていました。
海馬は記憶や感情のコントロールに関わる部分です。
ストレスを受けると損傷し、うつ病などに繋がる可能性が指摘されています。
研究ではこの海馬の一部が増えていることが確認されました。

マインドフルネスによってストレスに蝕まれた海馬が回復する可能性が見えてきたのです。
このことで、ストレスに対しての過剰な反応が抑えられるとラザー准教授は考えています。

 

マインドフルネスで遺伝子の活動が変化

ウィスコンシン大学のリチャード・デイビッドソン教授は、マインドフルネスをたった1日しただけで遺伝子の活動が変わることを突き止めました。それはRIPK2という遺伝子です。

マインドフルネスをしなかった人ではRIPK2の活動はあまり変わりませんが、マインドフルネスをした人はRIPK2の活動が劇的に下がったのです。RIPK2は慢性の炎症に関わっている遺伝子です。

肥満、老化、がんがあるときは弱い炎症が続いている。
この遺伝子の活動が抑えられているということは、肥満、老化が関わる動脈硬化などの進みが遅くなる可能性があります。

「人々が単に心のトレーニングを行うことで、遺伝子の活動というレベルまで効果があったのです。」
これは、今後の研究がまたれる分野です。

マインドフルネスの効果が科学的に証明されつつあります。
今後、マインドフルネス研究が進むことで、広範な分野で応用される日が来ることでしょう。
そして、筆者が力を入れている過食症の改善に役立つ日が訪れるかもしれません。

 

書籍紹介
「過食症かな?とちょっと思ったら最初に読む本

%e9%81%8e%e9%a3%9f%e7%97%87

↓アマゾン
https://www.amazon.co.jp/dp/B01MDRLQNM/

↓楽天
http://books.rakuten.co.jp/rk/c0c436fde6843bdb9f03760b130c3539/

 

《村田芳実 さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/?s=%E6%9D%91%E7%94%B0%E8%8A%B3%E5%AE%9F&submit=