『自分のルーティーンを作ろう』 琴奨菊、五郎丸、羽生、錦織に学ぶ

「ルーティーン」の効果は、トップアスリートでも実証済み。ルーティーン効果は、プレゼンや接客など、あがらなくなります。また、イライラや不安をなくすことやストレスの解消、食欲が抑えられない時、依存性の改善、ネガティブ思考に陥ったときなどにも役立ちます。

 

ラグビーの五郎丸選手の忍術のような印を結ぶルーティーンが話題になりました。
また、最近では大相撲の初場所で優勝した琴奨菊の琴バイアー、フィギュアの羽入選手もスケーティングの前には印を結び十字を切ります。
テニスで大活躍の錦織選手も、サービスの時には、ボールを突く行為をします。
イチローのアットバットでのバットを突き出すセレモニーもルーティーンと見てよいでしょう。

 

ルーティーンを身につけるメリット

アスリートではない人であっても、プレゼンや接客など「貴方だけのルーティーンを身につけると、あがらないですみます。
また、イライラや不安をなくすことやストレスの解消、食欲が抑えられない時、依存性の改善、ネガティブ思考に陥ったときなどにも役立ちます。そこで、貴方だけのルーティーンを作る方法をご紹介しましょう。

 

ルーティーンの心理

まず、ルーティーンがなぜ効果があるのかを見てみましょう。
皆さんも、童謡や名曲を聞くと昔の美しい思い出が蘇ってくることでしょう。これは、「その音楽と美しい思い出」が結びついているのです。
これを心理学では条件反射といいます。条件付は、パブロフの犬の実験でも有名です。
エサを与えられると犬は唾液を出しますが、エサを与えると同時にベルの音を聴かせると、ベルの音を聞いただけで唾液が出てくるようになります。
例えば、良い相撲をとった時に琴バイアー行っていけば、琴バイアーと良い相撲が結びつきます。そして、「琴バイアーをすれば、良い相撲がとれ、結果は付いてくる」というポジティブ思考が働き、実力が発揮できるということになるのです。

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ルーティーンの作り方

ルーティーンは、NLP(実践的コミュニケーション心理学)のアンカリングという概念と同様のものです。
「ルーティーン⇒良い結果」を意識的に結びつけることをアンカリング(錨を降ろす)といいます。そして、ルーティーンは「トリガー(引き金)」といいます。

それでは、NLPのアンカリングの方法を説明します。
スポーツなどでは、実際の対戦や試合で「ルーティーン⇒良い結果」という信念を作り上げていきますが、常にプレゼンをしている方は別として、一般の人にはアンカリングはなかなかできるチャンスはありません。

そこで、どのような方でも使える「リソース・アンカー」についてご説明します。
どんな方にも過去に嬉しかったときや頑張れた時の思い出があります。この時の記憶を蘇らせれば、自信がつき不安を克服して、実力が発揮できるのです。

アンカリングを行うためには、事前準備を行う必要があります。
過去に嬉しかったときや頑張れた時の記憶を思い出します。
そうすると、気持ちが高ぶったり、呼吸が深くなったり、笑顔になるなど体の変化に気づくことでしょう。
この状態を「インステイト」といいます。
この状態になったら、アンカリング(ルーティーン)を作ります。

 

ルーティーンを作るポイント

アンカリング(ルーティーン)にあたっては、人生で最高の気分のときの状態(ステイト)を思い浮かべてください。ルーティーンをつくりやすくなります。
また、ルーティーンはユニークな行動にしてください。
なぜなら、頬を触る・鼻をつまむという行為は日常でも行われる行為なので、必要のないときにアンカーが発火してしまうからです。
いざという時、いつでも使えるように、ルーティーンは繰り返すことができることが必要です。

 

具体的な例

ルーティーンを作る具体的な例としては次のようなものが考えられます。
・気合を入れるような掛け声
・琴バイアー
・印を結ぶ
・十字を切る
私の場合は、目をつぶって鳥肌を立て、心の中で気合を入れています。

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いかがでしょうか? 目新しいルーティーンですが、私たちの生活の中でも活用できることをご理解いただけたと思います。
ぜひお使いください。

参考文献
「手に取るようにNLPがわかる本」加藤聖龍・かんき出版

 

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