インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』!Vol.5

「肌を浄化しながら滋養する、アーユルヴェーダの美肌マジック<2>」

肌を浄化しながら滋養する、
アーユルヴェーダの美肌マジック<2>

前回では、オイルとベサンの組み合わせが安定した美肌を作り上げるというお話をしましたが、今回はこのレシピがどのように肌に働くのかをお伝えしたいと思います。

◎石鹸の元祖、「オイル+水」にもどる!
私たちが毎日当たり前のように使っている石鹸。実は、石鹸が使われるようになった歴史には、やや気持ちの悪いエピソードが古代ローマの書物の中で伝えられています。

石鹸のはじまりはやや不気味

この時代では、動物を神へ捧げる生贄儀式から出る動物性の脂肪分が川に流され、時間をかけて川の水と混ざり合い、ゆっくりと自然に鹸化された水が、川の下流に溜まりました。たまたまそこで衣類の洗濯をしていた女たちが、そこに溜まった泡ぶくの水で洗濯すると、他のどの水で洗濯するよりも衣類の汚れを綺麗に落ちたことが、石鹸のはじまりとされています。

実際石鹸は、オイルと水を苛性ソーダで鹸化させて作られますがオイルはすでに何千年もの前から、体を洗うために使われてきたひとつの知恵でした。「オイル+水」=石鹸水効果があり、肌に塗ると肌を洗浄しながら同時に、美肌を作るバクテリアを滋養します。

アーユルヴェーダによれば、オイルマッサージしている間は、肌から同じような脂溶性の物質を引っ張り込んで解毒します。オイルマッサージで肌の上にある汚れを引っ張り出し、さらに上から熱いシャワーを浴びることで毛穴は開き、オイルはさらに肌深くへ浸透します。こうして毛穴の奥の汚れさえも引っ張り出します。

そしてさらにシャワーを浴び続けることで、オイルと水は混ざり合い、肌洗浄ミラクル(オイル+水の石鹸水化)が起こります。

、、ここで、ヒヨコ豆の粉・ベサンの登場です!
アニーシャ No5 1オイルでベタベタ感の残る肌に、ベサンペーストを塗り、マイルドにスクラブする要領で肌に残ったオイル分をペーストの中に絡ませます。まさに自宅スパ状態です。ベサンは肌の余分なオイル分を吸着するので、体全体をベサンパックした後は、お湯で丁寧に流すだけで、肌のベタベタ感は残りませんが、美肌バクテリアを滋養するオイルの膜が薄っすらと残ります。

ポイントは、オイル落としに石鹸を使わずに、このベサンを使うところにあります。石鹸は基本的に殺菌消毒効果があります。肌をオイルで滋養しバクテリアの餌付けをしたこの段階で、肌を殺菌消毒してバクテリアを殺してしまうのはNG。

この「オイル+水+ベサンペースト」レシピを定期的に続けるとまず気づくのが、肌がイキイキと呼吸しはじめ、自然のものとケミカルのものの違いに敏感になっていくことです。肌の敏感さが増すにつれ、今まで当たり前のように使っていたケミカル入りの製品に対し、拒絶反応のようなものが強くなるので、自然に、肌に合わないものをさけたくなり、肌はひとりでに、肌に本来備わる自己免疫が強くなっていくのです。

★次回は、オイルマッサージで得られる保湿効果と、市販の保湿クリームや美容液から得られる保湿効果の明確な違いをお伝えして行きたいと思います。