都内医学研究所ドクターに聞いた『癌治療』と『医師の本音』

一昔前と違い、副作用を抑える方法や薬、手術の機械、方法も格段に向上しました。しかし、機械や薬を扱うのは最終的には『人間』になります。

皆さんは最新の癌治療についてどこまで知っていますか?

私は身内を含め周りで困っている人がいまして、何かとトピックがあれば気にしたり、調べたりというレベルで、専門家や何年も勉強されている方と比べて、詳しい方ではありませんでした。そこで、私は日本やアメリカなどの最先端のお話を伺える機会があり、現場の生の声をお届け出来ればと思いました。

 

癌治療と言っても、手術療法、薬物療法、放射線療法、
その他の治療などがあります。

一昔前と違い、副作用を抑える方法や薬、手術の機械、方法も格段に向上しました。しかし、機械や薬を扱うのは最終的には人間になります。画期的な治療法や薬に関して話題になれば厚生労働省の担当の耳に入ることがあっても承認までに時間がかかることがあります。

欧米では承認され標準の治療であっても、日本で普及しないハードルの一つに承認する人間の知識不足、保守的な考えや決断による責任もあるようです。安易な承認はリスクの拡散にもなりますので、どちらが良いかというのは難しい問題です。

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新しい治療については、効果の可能性と未知のリスクがあります。

技術的な問題ですと、初めて使う器具や機械と20回、30回使ってきたものでは、当然結果が変わるそうです。しかし、その経験値の差を鑑みても価値がある治療もあるかもしれません。da Vinci(ダ・ヴィンチ)という手術で使う医療用のアームのロボットはすごいですね。

見えなかったところが見え、1mmの正確さが人間技ではないと思います。素手のベテランの外科医とダ・ヴィンチを使った中堅の外科医の先生だとダ・ヴィンチを使った先生の方を私なら選ぶと思います。最近、TVの影響で検診件数が跳ね上がり3カ月待ちというセンターもありますが、早期に発見すると選択肢も多く、日常の生活をほぼ変えずに治療することもケースによってあります。

今まで全く問題の無かったという方、一度検診に行かれてみては?

 

患者さんにとって重要な選択肢とは?

それは、インフォームドコンセントでメリットとデメリットについての説明を受け、症例の少ない方法になるかもしれないが新しい可能性を選ぶか、従来の治療方法を選ぶのかしっかり説明を受けることです。そして、聞きづらいかもしれませんが、担当の先生の経験値を聞くことが非常に重要です。その症例や状況において経験値が少ない場合は、その症例やステージでも安心して任せて大丈夫なドクターを紹介してくれるかもしれません。

しかし、人間関係や信頼関係がありますので聞き方は慎重にすべき点もあるかと思います。治療において患者とドクターの信頼関係は欠くことは出来ません。

選択する際は、どの治療方法選ぶか、その治療の平均の結果や実績、扱う先生はどの程度の経験値を持つかを検討材料にすると良いと思います。

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最後にドクターの名誉の為に書きますが、努力や決断、背負っているプレッシャーは想像を絶するものがあると思います。今までの治療だけではなく、最新の治療を自身で行おうというドクターは、患者さんに対する結果は勿論のこと、医師業界の中での立場など考えても、相当の覚悟を持っていると思います。

十分な説明を受けた後は「信じて」一緒に頑張りましょう。

 

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